第八十三話 回廊ひのきしんその三十五
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「幾ら何でもね」
「いや、本当にです」
「どうしようもない人達なのね」
「そう思います、ですが」
新一君は考えるお顔で言いました。
「そうした人達でもおみちではですね」
「その人が助かりたいって思ったらね」
「助かるんですね」
「心を入れ替えたらね」
その時点で、です。
「そうなるわ」
「じゃあこの人達は努力しないですから」
「救われないのね」
「そうなりますね、そう思うと努力って大事ですね」
新一君は心から考えるお顔になって言いました。
「つくづく」
「そうね」
私も否定しませんでした、ここで二つの山場を越えてでした。
教祖殿に向かいます、その途中で先輩が言われました。
「ここからが楽になるのよね」
「そうですよね、登る斜面を越えますと」」
私もそのことを実感して応えました。
「ぐっと楽になりますよね」
「そうなのよね」
「まだ先は長いですが」
それでもです、回廊ひのきしんは大体一キロ位やらせてもらいます。神殿本部の回廊がそれだけの長さだからです。
「そう思えますよね」
「一番大変なところを越えたら」
本当にそうしたらです。
「後は楽よね」
「それでいさんでいこうって気持ちになりますね」
「斜面がね」
東の礼拝堂から教祖殿に向かう途中のです。
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