第五幕その十
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「先生達の声をあてている声優さん達にも向かったのよ」
「演じている人は関係ないよ」
トトはすぐにこう言いました。
「それでもなんだ」
「それで声優さん達は物凄い攻撃を受けたのよ」
「抗議の手紙や剃刀やゴミや生きものの死骸が送られて」
「自殺しろってロープが来て」
「陰口とか物凄く言われて」
「オーディションでその声でミンチン先生達思い出すって言われて門前払いにされて」
「うわ、それこそいじめだよ」
トトはナターシャ達五人のお話を聞いて飛び上がって驚きました、そのうえでこう言ったのでした。
「声優さん達に罪はないのに」
「そうよね」
「けれどその時はそうだったらしいよ」
「私達も聞いただけだけれど」
「それで声優さん達も参って」
「こうした役は二度としたくないって言ったそうよ」
「それも間違いだよ」
心優しい樵はその心をとても痛めて言いました。
「声優さん達は演じているだけで」
「ミンチン先生達じゃないよ」
かかしも心を痛めて言いました。
「もっと言えばミンチン先生達本人に対しても」
「そんなことをしたら駄目だね」
「絶対にね」
「それもまたいじめだね」
「自分達が嫌うミンチン先生達と同じだよ」
「もっと酷いかもね」
「そうかも知れないね」
こう言うのでした。
「もうね」
「そうだよね」
「そのことも酷いね」
臆病ライオンが見てもでした。
「日本のアニメのことも」
「そう言うしかないね」
「本当にね」
魔法使いもジャックもそう思いました。
「あまりにもね」
「酷いよ」
「そうしたことはしないで」
それでと言うかかしでした。
「むしろその演技をね」
「讃えるべきだよ」
樵はそうすべきと主張しました。
「本当に」
「悪役でもね」
「いい演技をしたからこそ」
「映えるしね」
「それで攻撃するなんて」
「間違いだよ」
「全く以てね」
二人でお話します。
「ミンチン先生達と同じかね」
「もっと酷いよ」
「そんなことしたらね」
「絶対に駄目だよ」
「本当にそうだわ、声優さん達は大変だったわね」
ドロシーも思って言うことでした。
「よくずっと演じられたわね」
「はい、本当に二度と演じたくないと言われて」
ナターシャはドロシーにも言いました。
「実際にです」
「ミンチン先生達みたいな役はなのね」
「演じた声優さん達は今もです」
「演じておられないのね」
「そうです」
「それだけ参ったのね」
「はい、そして」
それにというのでした。
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