第八十七話 釈迦如来その四
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「勝つわ」
「そうするわね」
「さもないとな」
それこそというのだ。
「この世界を救えんわ」
「お釈迦さんとの戦も試練よ」
アレンカールは施に話した。
「ほんまね」
「そうやな」
「ええ、キリストさんともね」
「戦うけどな」
「主としてね」
「勝たなあかんな」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「さらによ」
「進まんとあかんな」
「絶対にね」
「さもないと先に進めんな」
「憶したらね」
アレンカールはそうなればとも話した。
「もう絶対にね」
「あかんな」
「そうよ」
まさにというのだ。
「掌から出て」
「さらに勝つ」
「そうよ、いいわね」
「これまでもそうして勝ってきたしな」
「これからもね」
まさにというのだ。
「勝つのよ」
「臆することなく」
「お釈迦さんにもで」
「キリストさんにもやな」
「主にもね」
「主か、そういえば」
施はキリストのこの呼び名について思って言った。
「失楽園ではキリストさんも戦ってたな」
「そうそう、神様の横におって」
綾乃が応えた。
「それでやね」
「サタンとの戦でな」
「勝利を確実にする時に出陣して」
「滅茶苦茶強くてな」
その戦ぶりがというのだ。
「反逆者達を薙ぎ倒して」
「買ってるで」
「そやったな」
「教会で言う様な」
「自費深くて平和な姿やないな」
「そやね」
失楽園での主、キリストはというのだ。
「あの宗教で最強の神霊さんやで」
「そう言ってええな」
「こっちの世界やとね」
まさにというのだ。
「うちもそう思うわ」
「そやな、そのキリストさんともな」
「戦うさかい」
「その時もやな」
「臆することなく」
相手がどれだけ偉大であろうともというのだ。
「これは試練やさかい」
「それでやな」
「ほんまにね」
「乗り越えることやな」
「勝ってね」
そのうえでというのだ。
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