第56話
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またそれかよ…………」
フェリのマイペースさを知るとアーロンは呆れた表情で溜息を吐いた。
「最低限のルールはあるようですし付き合い方しだいではないかと。表に流通していない資材などの調達にも使えそうですね。」
「ああ、ハマリすぎない程度に筋を通して利用すればいい。特にアーロン…………あんまり入り浸るんじゃねえぞ?」
「〜〜〜♪」
「……………………」
「アニエスさん…………どうしましたか?」
リゼットの推測に頷いて指摘したヴァンはアーロンに忠告し、忠告されたアーロンが口笛を吹いて誤魔化している中黙り込んでいるアニエスが気になったフェリがアニエスに声をかけた。
「え、あ…………いえっ、なんでもないですよ!ちょっとカルチャーショックでぼうっとしていただけで。」
「…………無理もないかと。」
「す、すみませんっ…………!わたし、はしゃいじゃって…………」
アニエスの黒芒街に対する感想を知ったリゼットが同意している中フェリはアニエスに謝罪した。
「あはは、フェリちゃんが謝る必要なんてないですって。その、それだけじゃなくって別の考え事もあって…………」
「…………そういや最近、なんか考えてる感じだったな。学校の授業かなんかで迷ってることでもあんのか?」
「!ええ、実はちょっとした特殊なカリキュラムがあるんです。でも…………やっぱり、今回はやめておこうかなって。確かめたいこともできましたし…………」
「…………確かめる?」
「ハン…………?」
ヴァンの質問に答えたアニエスの話を聞いて気になる事が出てきたフェリとアーロンがそれぞれ不思議そうな表情を浮かべたその時ヴァン達の近くに白いリムジンが停車した。
「――――――やあ、情報通りだね。」
するとリムジンの窓が開き、中にいるシェリド公太子がヴァン達に声をかけてきた。
「十日ぶりくらいか――――――また会えて嬉しいよ、諸君。」
「ご無沙汰しております。」
「公太子殿下…………!?」
「ナージェさんまで…………」
「オイオイオイ…………どういう登場の仕方だっつの?」
「ったく…………お前んトコの室長が言ってたのはこれかよ。」
シェリド公太子達の登場にアニエス達がそれぞれ困惑している中ヴァンが呆れた表情で車から出てきた人物――――――キンケイドに指摘した。
「ああ、そういう事だ。殿下と合わせて話がある――――――お前たちも乗ってもらおうか。」
そしてヴァン達がキンケイドと共にリムジンに乗り込んだ。
「わあっ…………!すっごく広いですねぇ!」
「エトワスのストレッチリムジンか。まさに贅沢の極みってヤツだな。さっきから揺れ一つし
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