第56話
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を承知で南カルバード総督府に大株主の筆頭の権限を利用して、タウゼントCEOに”異変”の件を説明するように問い合わせる事を要請してみたが、人的被害もそうだが市内全体の生活に何らかの支障も出ていない上それらに関する何の証拠もない現状では、”強権”を発動してでもタウゼントCEOの口を割らせる等といった強引な事はメンフィル帝国とヴェルヌ社との関係を良好に保つためにもできないとの事だ。」
「それは…………」
「ハン…………見慣れない連中が南カルバード総督府のお膝元に出没している件については何て答えやがったんだ?」
ヴァンの確認に対してシェリド公太子が答えた後補足の説明をしたキンケイドの話を聞いてメンフィル帝国の正論を知ったアニエスが複雑そうな表情で答えを濁している中、鼻を鳴らしたアーロンはある疑問を口にした。
「それについてはそれこそ”エースキラー”の出番の為、彼らにバーゼルでの調査を要請したとの事だ。――――――最も、こちらが把握している限りでは今の所メンフィル帝国側もそうだが”中央”側のメンバーも確認できず、確認できたのはお前達もよく知る現在イーディスに滞在中の”北の猟兵”達の4人との事だ。」
「という事はラヴィさん達が現在バーゼルに…………」
キンケイドの説明を聞いたフェリはラヴィ達を思い浮べて呆けた表情で呟いた。
「なるほどな…………――――――話を戻しますが、後は報酬次第、と付け加えておきます。」
一方ヴァンは頷いた後シェリド公太子を見つめて指摘した。
「ハハ、勿論。その点はむしろ信用に値する所だよ。」
「ハン…………割り切ってやがんな。」
ヴァンの指摘に対して陽気に笑って答えたシェリド公太子をアーロンは真剣な表情で見つめた。
「…………報酬はともかく”彼ら”の可能性については…………」
「その…………恐れながら他にも”事情”はありますよね?それだけだと”GIDとの共同”であることに説明がつかないと思うんです。」
「ほう…………?」
「いい質問だ、”お嬢さん”。――――――前提として、ヴェルヌ社と理科大学は現在北カルバード総督府と”中央”――――――クロスベル帝国政府、そして南カルバード総督府――――――いや、メンフィル帝国との共同による二つの国家プロジェクトに関わっている。一つは君達にも馴染みある”ザイファ規格”の民生化と国際展開――――――国防にも使われる技術であることを考えると我々の”関与”も納得してもらえるだろう。」
フェリが考え込んでいる中複雑そうな表情で質問したアニエスの質問を聞いたシェリド公太子が興味ありげな様子を見せている中、キンケイドが頷いて説明した。
「…………なるほどな。」
「スパイ摘発やスキャンダル
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