第一章
[2]次話
カスパール=ハウザー
突如として出て来た謎の少年、カスパール=ハウザーはこう言われている。
ある人は彼をバーデン大公家に関わりの強い人物で何処かに監禁されていたのを出されたと言う、だが。
「あれは嘘だな」
「大公家とは関係ないですか」
「彼の発言には矛盾が多い」
ドイツの大学で歴史を教えているハンス=ランドルフは学生のフリードリヒ=ケストナーに話した。ランドルフは金髪をセットし顔の下半分を髪の毛と同じ色の髭が多い目は青で大柄で太っている。ケストナーは赤髪で青い目で細面で長身ですらりとしている。二人は今ランドルフの研究室で話している。
「実にな、それを見ると彼には虚言癖がある」
「そうなのですか」
「彼の発言を一つ一つそして総合的に検証していくとだ」
「嘘や矛盾がわかりますか」
「どうもな」
「そうですか」
「今度だ」
ランドルフはさらに話した。
「彼のDNAを調べることになっている」
「それをですか」
「都合のいいことに彼の博物館があるな」
「はい、彼の着ていた服等が展示されています」
「そう、着ていた服にだ」
まさにそれにとだ、ランドルフは指摘する様に話した。
「彼の汗だのが付いている」
「絶対にですね」
「その汗からだ」
「彼のDNAを調べますか」
「そうだ、そしてだ」
そのうえでというのだ。
「大公家のDNAも調べる」
「それでしたら聖堂にありますね」
ケストナーはすぐに答えた。
「代々の大公が眠っている」
「若しくは保管されている着ていた服からだ」
「彼に対してする様に」
「調べる、そうすればだ」
「全てわかりますね」
「そうだ、ではだ」
ランドルフはさらに言った。
「これよりだ」
「DNAを調べて」
「彼が本当に大公家と関りがあるか」
「大公家のご落胤かどうか」
「調べる」
「DNAからですね」
「そうする」
こうケストナーに言ってだった。
ランドルフは歴史学者として彼の調査DNAを調べてのそれに加わった、博物館に展示されている彼の服に付いていた汗からだ。
実際に調べた、大公家にもそうして結果が出たが。
「違っていた」
「彼は大公家の人ではなかったんですね」
「そうだった」
ランドルフはカスパール=ハウザー博物館に向かう中でケストナーに話した。
「DNA鑑定の結果な」
「そうでしたか」
「念入りにそれも何度も調べたが」
そうしたがというのだ。
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