第三章
[8]前話
「極端に偏っていて」
「マルクス主義みたいな」
「そんな風で」
それでというのだ。
「かなりね」
「そちらも極端なのね」
「そしてどっちも自分の信じたい情報だけ信じて」
「そこも同じなのね」
「その情報を自分に都合よく解釈して」
「言うのね」
「そうでね、左と右の違いがある様で」
その実はというのだ。
「ほぼね」
「同じなのね」
「うん、共産主義とね」
ネット右翼と呼ばれる者達の主張もというのだ。
「野党嫌いで異論認めなくてすぐに訴えるぞで」
「全体主義的で」
「そんな風だからね」
「同じね」
「ソ連が崩壊して」
苦い顔のままだ、畑中は語った。
「それで共産主義が終わったと思ったら」
「復活したのね」
「共産主義というか」
畑中は考える顔で話した。
「全体主義かな、そのソ連が崩壊して運動家も」
「学生運動をやっていた」
「そう、あの人達が終わったと思ったら」
それがというのだ。
「ネット右翼っていう全く同じの」
「右と左の違いがあっても」
「そうした人達が出て来て」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「おかしなこと言って力も持ってるよ」
「ソ連が崩壊しても」
「イデオロギーは復活してきたよ」
「全体主義は」
「うん、一つの国家が崩壊しても」
ソ連がそうなった時のことを思い出しつつ語った。
「イデオロギーは終わらなくて」
「右も左も関係なく」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「力を持って動くんだ」
「そういうものね」
「そのことがわかったよ、しかし」
「しかし?」
「右左関係なく」
妻に苦い顔で話した。
「異論を認めず自分達しかなくて極端になると」
「同じね」
「うんざりする位ね」
こう言うのだった、そしてこの日もネットで彼等を見て苦い顔になった。その極端で自分しかない全体主義的な発言を見て。
イデオロギーの逆襲 完
2024・9・12
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