第二章
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「本当にね」
「増えましたか」
「ええ、どういう訳かしら」
キングストンは首を捻って部下に言った。
「これは」
「考えてみる必要がありますね」
「ええ、それと戦争のことを言ったけれど」
ここでキングストンはこうも言った。
「また戦争になりそうね」
「今度は中東ですね」
「イラクとね」
「避けられそうもないですね」
「ええ、これは戦争になるわ」
キングストンは自分の読みを冷静に述べた。
「今度はどうなるか」
「反戦運動が激しくなるか」
「わからないわね」
こうした話をしつつだった。
二人はFBIの仕事をしていった、仕事は順調であったがアメリカはそうではなく中東情勢は緊張の度合いを高め。
戦争に至った、アメリカは多くの国と共にクウェートに侵攻したイラクとの戦争に踏み切った、アメリカは圧倒的な戦力を以てイラクを瞬く間に退けた。
戦争はすぐに終わった、キングストン達は反戦運動はあったがそれが激化することはなかったそれよりも前に戦争が終わったと思った。
そう思うだけで仕事を続け二人はそれぞれ部署が変わったが。
数年後それぞれ結婚して家庭も持った二人はFBIの中で偶然再会し昔話に話を咲かせたがここでだった。
ブラウンは考える顔でだ、キングストンに言った。
「最近おかしな犯罪が減ってますね」
「連続猟奇殺人がよね」
「はい、私達が若い頃は結構あったのが」
「減ったわね」
「九十年代に入って」
「ええ、湾岸戦争があって」
イラクとの戦争の名前を出した。
「それでね」
「それからですね」
「あの戦争はすぐに終わったわね」
「本当にそうでしたね」
「イラクという悪者を倒して」
「サダム=フセインを」
「アメリカは正義だったわ」
キングストンは言った。
「少なくとも大義名分は得てね」
「勝ちましたね」
「そうだったわ、アメリカは正義とね」
「はっきりした戦争でしたね」
「ベトナム戦争と違ってね」
「あの戦争でアメリカは正義だったか」
「間違っていると言われていたから」
それでというのだ。
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