第七章
[8]前話
「だってあまり戦わないし巨人は嫌いでも」
「巨人じゃないとでしょ」
「別にね」
これといってというのだ。
「嫌いじゃないわ、好きでもないし」
「だからお互いね」
「怨みっこなしで」
「普通に試合観ていきましょう」
「それじゃあね」
「ただ巨人が負けたことは嬉しかったわ」
咲はこのことについてはにこりと笑って述べた。
「巨人は嫌いだから」
「それってこのクラス全員だしね」
「巨人が負けたなら」
それならというのだ。
「もうね」
「それでよしなのね」
「そうよ」
明日夢に笑顔のまま話した。
「だからね」
「それでなの」
「そう、もうね」
それこそというのだ。
「巨人がいないシリーズは嬉しいから」
「そのことはいいことなのね」
「いや、ベイスターズよくやってくれたわ」
咲はこうまで言った。
「巨人やっつけてくれてね」
「勝てると思わなかったけど」
「やっつけてくれたからいいのよ」
結果としてというのだ。
「だからね」
「それでなの」
「感謝してるわ、けれどシリーズはね」
「怨みっこなしで」
「それでやりましょう」
「ええ、じゃあお互いにね」
「日本一賭けましょう」
二人で言い合った、そうして互いの健闘を祈り合った。クラスはそんな二人にまあ頑張れとどちらのチームのファンでもないので軽く言っただけだった。そして二人はそれぞれのチームへの全力の応援に入るのだった。
決戦前夜 完
2024・10・27
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