第三十五話 母艦での会談その八
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「やがてはだ」
「破滅します」
「俺達で言うと戦隊の連中に敗れる」
「事実彼等は敗れています」
「一人でな」
「そうでしたね」
「だからだ」
彼等の性根そしてその末路を知っているからこそとだ、ギルは話した。
「俺達はだ」
「ああはなるまいだ」
テッキュウが言ってきた。
「まさにな」
「その通りだ、あの様になるとだ」
「誰も近寄らなくなるよな」
「まさにな」
ギルはテッキュウにその通りだと答えた。
「そうなる」
「そうだよな」
「だからだ」
それでというのだった。
「俺達はな」
「あんな連中になったら駄目だな」
「反面教師にしてだ」
その彼等をというのだ。
「やっていくことだ」
「何でもな」
「以前は手段を選ばずともよかった」
ギルは強い声でこの言葉を出した。
「そう思っている者がここにも多かったな」
「うん、確かにね」
ヨドンナがその通りだと答えた。
「僕にしてもそうだったよ」
「ことを為すにあたってだ」
「手段を選ばずともだよ」
「よかったな」
「そう考えていたよ」
実際にというのだ。
「本当にね」
「それが変わったな」
「誰かが復活させてくれて」
「こうして一緒にいてな」
「わかってきたよ、手段を選ばずで」
「信頼も友情もなくてはな」
「本当にね」
「ダグデド達と同じでな」
「とても嫌な奴等になって」
そうなってというのだ。
「そして最期はね」
「あの様になる」
「そうなることがだよ」
まさにというのだ。
「わかったよ」
「そうだな、だからだ」
「ああはなるまい」
「そしてね」
「ある程度でもまともな者になることだ」
「そうなることだね」
「醜いと思ったらだ」
そうした輩を見てというのだ。
「その時はな」
「醜くならない様にする」
「そうすることだ、そして信頼されてな」
「お友達になってくれる人がいたらね」
「嬉しいことだ」
「全くだね」
ヨドンナもその通りだと答えた。
「その時は」
「そうだ、しかし」
「しかし?」
「普通はあの連中の様にまでは堕ちないな」
そうだというのだった。
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