第三十五話 母艦での会談その七
[8]前話 [2]次話
「あらゆることでな」
「それで戦いもですね」
「手を抜かずな」
そうしてというのだ。
「戦う」
「そうですね」
「最後までな」
「やはりです」
エンターはドクターマンの言葉を聞いて言った。
「貴方は真面目で誠実ですね」
「君もそう言うか」
「はい」
まさにというのだ。
「貴方は」
「そう言ってくれると嬉しい」
ドクターマンはここでも笑わず答えた、やはり笑顔になることは出来ず表情は硬いもののままであった。
「誠実で真面目か」
「そうした方です」
「そうなのだな」
「そして」
それにというのだった。
「そうした方は信頼出来ます」
「友人になった時もだな」
「そうです、不誠実で不真面目で」
ここでエンターは具体的に話した。
「まさにダグデド達の様な」
「あの様な者達ならか」
「信頼出来る筈がないですね」
「だから私も戦うつもりだった」
ドクターマンははっきりと言い切った。
「彼等が来たならな」
「その時はですね」
「そのつもりだった」
「俺も過去痛い目に遭った」
ギルはバスコのことを思い出して語った。
「信頼出来ない者はそもそも関わらないことだ」
「全くです」
メタルエーはプラジアのことを思い出してバスコの言葉に頷いた。
「仲間、友人は選ぶべきです」
「全くだな」
「そうでなければ」
さもないと、というのだ。
「痛い目を見ます」
「あの時の様にな」
「まさに。そして私達自身もです」
「ああした連中になってはだ」
「なりません」
「そうだ、なればな」
「人が離れていきます」
「そして最後は一人になりだ」
そうなりというのだった。
「滅びる」
「そうですね」
「事実あいつ等は滅んだ」
バスコもプラジアもというのだ。
「ダグデド達とは仲間だったがな」
「利害関係で結び付いているだけでしたね」
「あの連中の中に信頼なぞあるものか」
それこそというのだ。
「誠実さもな」
「全くなく」
「ただ利用し合うだけでだ」
「それではやがてはです」
「周りに誰もいなくなる」
「離れ近寄らなくなります」
「そして一人でも充分と思ってもな」
それでもというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ﾍﾟｰｼﾞ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿ｻｲﾄ〜
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ
2024 肥前のﾎﾟﾁ
しおりを解除