第一章
[2]次話
とある野球選手とタレントの顔
人相という言葉がある。
今小松桃、高校生で黒髪をショートにしていて大きな垂れ目と大きな赤い唇に丸い顔を持ち大きな胸が目立つ小柄な彼女がだ。
テレビを観てだ、嫌そうな顔で自分そっくりの母の由貴に言った。
「前から思ってたけれど」
「どうしたの?」
「この人ヤクザ屋さんにしか見えないわ」
テレビに映っている元プロ野球選手を指差して言った。
「本当にね」
「ああ、その人ね」
母も応えた。
「昔はこんなのじゃなかったのよ」
「そうなの」
「こうよ」
こう言って元プロ野球選手のかつての写真を見せた、高校時代から入団したばかりの頃もあり数年単位で写真を見せたが。
その写真を全て見てからだ、桃は唖然として言った。
「変わり過ぎでしょ」
「別人みたいでしょ」
「高校時代こうだったの」
「そう、入団した頃なんてね」
その元プロ野球選手はというのだ。
「アイドル選手だったのよ」
「ヤクザ屋さんどころか」
「そうだったのよ」
「本当に変わったわね」
「生き方よ」
母は娘に言った。
「ヤクザ屋さんみたいな生き方をしてきたから」
「ヤクザ屋さんみたいなお顔になったのね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「そうなったのよ」
「そうなのね」
「生き方って大事でね」
そうであってというのだ。
「それが悪いとね」
「こうなるのね」
「そういうことよ」
こう娘に話した。
「若い頃は普通のお顔でもね」
「生き方でこうなるのね」
「あんたも気を付けてね」
「ええ、こんな顔にはなりたくないから」
桃は母に心からの嫌悪を込めて答えた、そして後日友人と一緒に学校帰りに街を歩いていると偶然あるタレントとすれ違ったが。
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