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八条学園騒動記
第七百七十三話 サウナその五

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「今みたいにね」
「そうなのね」
「私としてはね」
 アンネットはこう言った。
「サウナに入ったらね」
「それでいいの」
「湯舟も入るけれど」
 そちらの風呂もというのだ。
「けれどね」
「サウナが第一ね」
「そうなの、思いきりあったまって」
「今みたいに」
「それで水風呂に入って」
 そうもしてというのだ。
「また入ってを繰り返して」
「汗をかくのね」
「それから汗を落としたら」
 そうしたらというのだ。
「身体を洗う、それがね」
「ロシアのお風呂の入り方ね」
「湯舟には入らなくてね」
「サウナと水風呂だけの人もいるのね」
「そうなのよ」
「本当にサウナの国ね」
「昔からね、昔はサウナに入って」 
 そうしてというのだ。
「汗をかいて木の葉が付いた木の枝で身体を叩いて」
「そうしてなの」
「垢を落としてたのよ」
「そうしてたのね」
「昔はね、偉い人達もね」
「そうして入っていたのね」
「ロシアではね、サウナがね」
 それがというのだ。
「ロシアのお風呂だったのよ」
「湯舟じゃなくて」
「そうだったのよ、湯舟が入ったのはかなり後よ」
「他の国とは違うわね」
「大体お湯だと」
 ここで彰子は考える顔で言ってきた。
「すぐに冷えない?」
「ロシアだとね」
「ロシアって今も寒い星が多いわね」
「ほぼ全部ね」
 アンネットはロシア人として答えた、ロシアは連合最大数の星系そして星の領有国家だが人が居住している星の殆どが寒冷であるのだ。
「どうもロシアは寒さとは縁があって」
「銀河の時代になっても」
「住んでる星、領有している星はね」
「寒い星ばかりね」
「温帯とか熱帯なんてね」 
 そうした気候はというのだ。
「ある星はね」
「少ないのね」
「今もね、そして昔もね」
「地球にあった頃から」
「寒いのよ、だから」
 そうであるからだというのだ。
「お湯だとね」
「すぐに冷えるから」
「入られたものじゃなかったのよ」
「昔は」
「お部屋の保温も出来なかったしね」
 技術的な問題でだ。
「お料理だって出しても」
「すぐに冷えたのね」
「だからフルコースが出来たのよ」
 この料理の方式がというのだ。
「一度に出さないでね」
「一皿ずつ出す様になったのね」
「一度に出すと」
 そうすればというのだ。
「本当にね」
「寒くて冷えるから」
「それで一皿ずつね」 
 その様にというのだ。
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