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英雄伝説〜黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達〜
第55話
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るなんて。」

「……………………」

ジン、チョウ、レン、アリオスを順番に見回した青年はフードの男を見つめ、見つめられた男は何も語らず黙っていた。

「ハッ…………最近チョロチョロと妙な動きをしてると思ってたが。まさか”中央”や”本国”とヨロシクやってるとはいい度胸してるじゃねえか、アア?」

「…………何の事かわかりかねるな。自分は通りすがりの旅行者――――――彼らとは”偶然”居合わせたにすぎない。捨て置いていただこうか、オルテシア卿、バルタザール卿。」

娘に睨まれて指摘されたフードの男は明らかな嘘で答えを誤魔化した後指摘した。

「って認めてんじゃねーか!?」

「あはは、面白い人だなぁ、”副兵長”さんは。」

男が口にした自分達の名前に娘は思わず突っ込み、青年は呑気に笑っていた。



「お前も大変だな。跳ねっ返り達の面倒とは。」

「まあ、一応協定は結んでいますので。それに”そちら”には打ってつけでしょうし。」

アリオスの指摘に対してキリカは苦笑しながら答えた後意味ありげな指摘をした。

「―――――コラ、誰が跳ねっ返りだって?」

その時2人の会話を聞いて自分達が”跳ねっ返り”呼ばわりされたことが気に入らなかった娘はアリオスに近づいて自身の背に背負っている得物である大剣型の法剣に手をかけた。

「”中央”との取引でかつてのようにブイブイ言わせてるみてーだが、いい気になんなよ、”風の剣聖”のオッサン。そこの堅物と”まとめて”思い知らせてやってもいいんだぜ?」

「……ふむ。そちらの”旅行者”の口ぶりから察するにお前はヘミスフィアの”同胞”なのだろう。それを考えるとかつてのロイド達やヘミスフィアと同年代でありながらもその身に秘める”力”に振り回されていないようだな。」

娘の挑発に対してアリオスは静かな表情で娘を見つめて自身の推測を口にしたが

「…………27だ。」

「なに…………」

娘が口にした娘自身の年齢を聞くと僅かに驚きの表情を浮かべた。



「アタシは27だ、文句あるか?」

「…………すまないな。どうやら償いの日々によって、剣の腕は鈍っていなかったようだが人を見る目は鈍ったようだ。」

娘の言葉に対してアリオスは謝罪し

「殺す。」

アリオスの謝罪は娘にとっては怒りを抱く言葉だったのか、娘は全身に闘気や怒気を纏った。

「あーあ、踏んじゃいましたねぇ。背と童顔だけは禁句なんですから。」

「リオン、てめーも殺す。」

その様子を見守っていた青年は呑気そうな様子で呟き、青年の呟きが聞こえていた娘は青年を睨んだ。

「収拾がつかなくなってきたわねぇ…………という訳でヴァンさんが相手をしてあげたら?」

「何
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