第55話
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がね。」
フードの男に明らかに無理があり過ぎる嘘に呆れたヴァンは自身の推測で指摘し
「…………」
ヴァンの推測と指摘に対してフードの男は何も語らず黙り込んだ。そしてヴァンがジンと共に空いている席に座るとジンが話し始めた。
「…………実際、アルマータについては探りを入れることすらままならなくてな、先日も、内偵していた地方の遊撃士がいまだに戻らないって報告を受けている。」
「成程――――――煌都の事件以降、黒月も似たような状況でして。少し前に長老会に”見せしめ”の映像が送り付けられたこともありました。」
「”本国”の方は数日前に”映像じゃなくて生首”が送られてきたそうよ――――――それも、ロレント郊外の大使館のパパ――――――メンフィル大使宛てにね。」
ジンの報告に続くようにチョウとレンもそれぞれアルマータへの内偵が厳しい事を報告した。
「…………そうか。」
「チッ、加速してやがるな…………」
2人の報告を聞いたジンは重々しい様子で頷き、ヴァンは舌打ちをして厳しい表情を浮かべた。
「”エースキラー(おれたち)”の方はそういうのはないが、捜査によって奴らの事を理解する度に警戒度を上げている。――――――もはや奴らはかの”教団”を超える存在で、、必ず一人残らず全て滅しなければならないと俺達は認識して捜査している。」
「ハン、その”教団”を捜査した上、連中を壊滅させる襲撃作戦の”当事者”でもあるアンタが言うと洒落になっていねぇぞ。」
アリオスの話を聞いたヴァンは鼻を鳴らした後真剣な表情で呟いた。
「…………滅するというのの解釈はどうあれ、お互いのスタンスは確認できたか。そちらの御仁はノーコメントみたいだがGIDも独自に動いているようだ。まぁ、あちらさんの”バック”はイマイチ何を考えてるかわからんがなぁ。」
「ロックスミス総督の後釜――――――グラムハート総督か。色々と”黒い噂”は耳にしているが…………”ここを黙認してる”時点で、前総督同様話がわかる人物なのだろう。」
「ええ、ロックスミス閣下も清濁併せのむところはありましたが…………”当代”の方が融通が利いて歓迎されている長老方もおりますねぇ。まあその分――――――いえそれ以上に油断ならない交渉相手とも言えますが。」
「対して”中央”には忠実に従っているように見せて、決して自分の傍には”中央”の関係者達を置かせないようにしている上、”南”への干渉も続けている…………ホント、厄介な人物が北カルバード総督に就任したと思っているでしょうね、”中央”と”本国”の上層部の人達は。」
ジンの言葉に続くようにチョウとレンはある人物についての評価を口にした。
「ふう、俺達からすりゃあ組まれてる時点で大問題
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