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英雄伝説〜黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達〜
第55話
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ってくる半グレ達を撃退しながら飲み屋を見て回っていると、ある人物達が顔を合わせて酒やジュースを飲んでいた。



「…………おいおい…………」

「すまん、待たせたようだな。」

飲み屋のある一角で集まってそれぞれ飲み物を飲んでいる混沌とした面々を目にしたヴァンが表情を引き攣らせている中ジンは全く動じない様子で声をかけた。

「やあヴァンさん、しばらく。”不動”殿もご無沙汰しています。」

「うふふ、さっきぶりね、ヴァンさん。ジンさんは数日ぶりくらいかしらね。」

「…………アークライドとは先日のサルバッド以来だな。」

チョウと私服姿のレン、そしてアリオスはそれぞれヴァンに視線を向けた。

「………ただの付き添いだ、付き添い。こんなロクでもねぇ集まりだとわかってたら、ハナから断ってたが。」

「あら、もしかして私までその”ロクでもない集まり”に含まれているのかしら。だとしたら心外ねぇ。」

「まあ、そう言うなよ。アリオス――――――4年ぶりだな。”キリングベア”同様”中央”との司法取引によって、”エースキラー”の一員としてカルバードで活動しているのは知ってたが。」

呆れた表情で呟いたヴァンにレンは心外そうな表情で指摘し、ジンは苦笑した後真剣な表情でアリオスを見つめて声をかけた。



「…………最後に話したのはヨアヒム・ギュンターによるクロスベル襲撃の数日前の共和国への出張からクロスベルに帰還する際の見送りの時だったな。…………大方イアン先生と共に4年前の事件を起こした俺の”真意”を知りたいといった所か。」

「まあ、それについても否定はできないが…………他のメンバーに任せる事なく、お前さん自らが姿を現してこんなにあっさり会えたってことは”そういう事”でいいんだな?」

アリオスの推測に答えたジンは真剣な表情でアリオスに確認した。

「ああ――――――お前たちが来る前にメンフィル帝国側の出席者であるレン皇女と共に”二代目白蘭竜”やそちらとも確認したが…………特に問題はない。それぞれにとって思惑はあれど、”奴ら”を滅したいという点に関しては一致している。」

「…………なるほどな。つまりは”情報交換”ってワケか。”アルマータ”を追う者同士としての。ここまでの面子とは思わなかったが――――――で、そっちのいかにもやりそうな御仁は?」

ジンとアリオスの会話を聞いて状況を察したヴァンは真剣な表情で推測を口にした後フードの男に視線を向けて正体を訊ねた。



「…………自分については居ないものとして扱って頂こう。偶然飲み屋で行き会わせた旅行者とでも思ってくれればいい。」

「いや、無理があんだろ…………その外套に、この集まりにいる時点で”どこ”関係かは絞れそうな気がする
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