第55話
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業務をいくつかこなしたヴァン達は最後に駅前通りに立ち寄り――――――いくつかの細々とした備品を購入し、事務所に戻ることになったが…………
15:30――――――
〜駅前通り〜
「――――――ちょいと早いが今日の業務はこれで終わりだ。それぞれ事務所に戻るもよし、アニエスはもう帰ってもいいぞ?」
「え…………」
「ハン…………?さっきの”不動”のか?」
ヴァンの指示にアニエスが呆けている中、ヴァンが独自で動こうとしている心当たりがあるアーロンは探るような視線でヴァンに訊ねた。
「ま、大した用じゃないさ。リゼット――――――試用期間も終わりだ。いつまでかわからんがよろしく頼むぜ。」
「はい、こちらこそ備品は運んでおきますので。」
「頼んだ――――――そんじゃあお前らもあんまり遅くならずに帰れよ?」
アニエス達に指示を出したヴァンはその場から立ち去り
「あ…………」
「ハン…………気に食わねぇな。!ハッ、こうなりゃヤツの後をつけてみるか。」
立ち去る様子のヴァンをアニエスが呆けた様子で見つめている中、鼻を鳴らしたアーロンはあることを思いついた。
「ええっ!?で、でもそんな事をしたら…………」
「カマトトぶってんじゃねえよ。…………オメーも気になるんだろ?」
「そ、それは…………でも…………あ、リゼットさんは反対ですよね?プライベートかもしれませんし…………」
アーロンの提案に驚いた後反対しようとしたアニエスだったがアーロンから図星を突かれると気まずそうな表情で答えを濁した後リゼットに確認した。
「いえ――――――…………少々個人的に気になっていた目的地のようです。どうやら先方の都合で、ヴァン様のプライベートでは無さそうですし…………――――何より”自分の時間”を取るよう勧められたので有意義に活用したいかと。」
「え、ええ〜っ!?」
「決まりだな――――――そうなると追っては多いに越したことはねぇ。クク、チビや姉貴達にも連絡すっか。」
リゼットの予想外の答えにアニエスが驚いている中不敵な笑みを浮かべたアーロンはザイファを取り出してフェリ達に連絡をしながらヴァンの後を追い始めた。
「…………どうされます、アニエス様?」
アーロンの後を追おうとしたリゼットは立ち止まってアニエスに確認し
「ううっ…………な、仲間はずれはイヤですっ!」
(ハア…………)
確認されたアニエスは複雑そうな表情で自分もヴァンの後を追う事を決め、その様子を見守っていたメイヴィスレインは呆れた表情で溜息を吐いた。
「…………リゼットさんはもうちょっと大人な常識人だと思っていました…………」
「これでもまだ二
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