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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第11話 ヴェリエ・マーセナルの提案
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新暦74年7月………
「………何ですかその辞令?」
7月の平日。
書類の片付けに奮闘していた大悟はいきなり自身の部隊長に呼び出された。
書類の山状態なのを知っていながら自分を呼び出す部隊長に『鬼め………』と心の中で呟きながらも立ち上がり、加奈に夕食を奢る約束で書類を手伝ってもらい、渋々隊長室に向かった。
「何ってお前を部隊長にして魔導師の部隊を作るってプロジェクトだよ。そこは少人数ながら魔導師のスペシャリストを育成すると共に魔導師の優秀さをバリアアーマー推進派に見せつけるのが目的の魔導師による魔導師の為の部隊だ」
バリアアーマー推進派とは、全ての部隊の全員にバリアアーマーの装着を義務付けるのを目的とした集団だ。
レジアス・ゲイスを中心に主に陸の人物が多い。
それに待ったをかけたのは空にいる上級官職に付く人物達だ。
キャリアと言っていい彼等にとって実力社会になりうるバリアアーマーが全部隊に配備などとても認められるものでは無く、強く反対していた。
そんな2グループに分かれた管理局の状況にヴェリエ・マーセナル元帥はとある提案を出した。
「バリアアーマーと魔導師、それぞれのスペシャリストを集めた部隊を作り、1年ほど新人の魔導師達をそれぞれ教導し、新人同士で最後に戦い、バリアアーマーの部隊が勝った場合、配備を全面的に進めるのはどうだろう?」
その場の思い付きのような内容に呆れる者も多かったが、ヴェリエは気にせず話を続ける。
「新人については、管理局で働きはじめてから1〜3年までの者と後はこの際、民間協力者や傭兵で活動している者も対象にしよう!!これで少しでも管理局に入隊してくれれば更に安泰になる。人数は………それぞれ10人ほど、2グループほど作ればいいだろう」
「いや、いきなりそんな事言われても………」
「そうなると大々的に宣伝して管理局のイメージアップに利用すればまたプラスに………」
「あの………元帥?」
「よし、この案件を来年に行える様にしっかりしたものを作成しておこう。皆もそのつもりでいてくれ」
「何て話があった様だ………」
「元帥やりたい放題ですね………」
「だがあの人の提案はこちらとしても決して悪いものでは無い。上手くいけば推進派の勢いも抑えられるし、一気に小数ながら優秀な人材を育てる事が出来る。なぜなら両方のトップに揉まれる事になるからな」
「そうですね………」
と答える大悟。しかし決して心中穏やかでは無かった。
(トップレベルの魔導師を集めた部隊、本当に機動六課そのものだ………)
「で、どうだ神崎?上もお前を部隊長にと言っているんだ」
「………俺には無理です。人を動かすのが苦手なのは隊長だって分かってるでしょ?教えるの
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