切っ掛けは恐怖
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<ラダトーム>
「あ、バコタ!お前、あのバコタかよ!随分と老けちまって分からなかったぜ………お前、こんな所で何やってんだ?」
「こんな所って…見りゃ分かるでしょう。牢屋ですぜ、ここは…捕まっちまったんですよぉ!」
バコタはカンダタの問い掛けに恥ずかしそうに答える。
「いや、そうじゃなくて…何でアレフガルドにお前が居るのかって聞いてるんだよ!」
「いや〜…オレッちもよく分からないんですよ…」
右手で頭を掻きながら、更に恥ずかしそうにするバコタ。
「オレッちアリアハンで活動してたんですけどね、運悪く…マジで運が悪かっただけなんですが、捕まっちまいまして………アホ面した男が、巨乳のシスターと歩いていたんで、ちょろっと財布を失敬しようとしたら、その男にバレまして…そいつシスターの体ばかり見ていたんですぜ!だから気付かれたんですよ…」
「なるほど…それでも、その男はスゲーな!お前のスリテクはかなりの腕前だろうに!女の体を凝視してたって分かるもんじゃねー!」
カンダタが鉄格子の奥にいる弟分を見据え、見知らぬ男に恐れを抱く。
「いや、運が悪かっただけですって!今度そいつに出会ったら、財産全て巻き上げてやります「あー!!!思い出した!!!」
先程まで、黙ってバコタとカンダタの話を聞いていたのに、急にアルルが大声を出しバコタの言葉を遮った!
「アンタ、アリアハンの牢屋で私達に『盗賊の鍵』情報をくれた、スリ野郎じゃん!確かシスター・ミカエルの財布をスろうとして、リュカさんに捕まった間抜けよね!」
「あ!お前等、あん時の奴等か!」
「何だ…アルルとバコタは知り合いなのか?」
アルルはカンダタに、アリアハンでの事を簡単に話した。
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「なるほど…そりゃ悪いのは運じゃねーよ!何が悪いって、相手が悪い。あの旦那じゃ………五体満足なだけ運が良いんじゃねーの?」
「ア、兄貴もしってるんですか、あの男を!?つー事は、あの野郎も此処に来ているンッスね!だったら丁度良いや…兄貴、オレッちと手を組んであの野郎をギッタギタに伸しちゃいましょうぜ!」
バコタは尊敬する兄貴分のカンダタと再会し、気が大きくなった様である。
カンダタを誘い、自分を牢屋へ入れたリュカに仕返しをしてやる気になっている。
「おやまぁ…カンダタ、頑張ってリュカをギッタギタにしちゃいなよ!このアホが味方になりゃ怖い物無しだろ!(笑)」
バコタの事を嘲笑うモニカ。
「お!?なんッスかその女、兄貴の女ですかい?流石女の趣味が良いっすね…その女の言う通りッスよ!オレッちらで、あの野郎をぶっ殺して、こっちの世界にもカンダタ盗賊団の名を轟かせましょうぜ!」
牢屋の中であるのに、下品に笑うバコタ。
どうやら頭の中は空っぽの様だ…
「馬
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