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神々の塔
第八十六話 たらし達その二

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「スカウトしまくってたわ」
「そうやったね」
「政敵にも色目使うってな」
「言われる様な人で」
「大隈重信さん政界から追い出して」 
 尚この人物もこの世界では神霊となっている、それで一行も試練として戦いそうして乗り越えてきている。
「またな」
「政界にお誘いかけてね」
「戻ってもらってる」
「凄いことしてるわね」
「そんな人でな」
 伊藤博文はというのだ。
「男の人に対してもな」
「たらしだったのね」
「スカウトして」
 これはと思った人材をだ。
「あと大臣でも総理でもな」
「なってみいひんかってね」
「声をかける」
「そうした人やったわね」
「それで陽気で人懐っこくてな」
 芥川は伊藤のそうした一面も話した。
「衣食住にはこだわらん」
「何かあるもんで充分やったらしいな」
 羅が言ってきた。
「あの人は」
「食べものの飲みものもな」
「お家も服も」
「そんな人やった」
 まさにというのだ。
「滅茶苦茶粗食でな」
「お庭雑草だらけでも平気で」
「ほんまこだわらんでな」
 衣食住にはというのだ。
「贅沢はな」
「興味なかったな」
「そやったからな」 
 だからだというのだ。
「見ていてな」
「おもろい人やったな」
「当然能力あったしな」
「それもかなりな」
「それでいてそんな人で」
「全然偉そうやなくてやな」
「それでな」 
 芥川は伊藤についてさらに話した。
「もう愉快痛快」
「そんな人やったな」
「そやった」
 まさにというのだ。
「それで女の人も好きやったが」
「男の人もやな」
「よおたらした」
「そんな人やったな」
「相手の立場とかに関係なくこれと思ったら」
 その時はというのだ。
「声をかけてた」
「凄い人やったな」
「あらゆる意味でな」
「頭が柔らかかったな」
 施はこのことを話した。
「そやったな」
「ああ、抜群にな」
「そやな」
「江戸時代の人でな」
 そうであってというのだ。
「議会も政党も必要やでな」
「理解する人やったな」
「その頭の柔らかさもな」
「凄いとこやったな」
「ああ、しかもマナーもあってな」
 そうであってというのだ。
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