第二章
[8]前話
「それならな」
「もう終わりだな」
「犯罪だからな」
「これはアウトだ」
誰もが思った、そして実際にだった。
この件は報道されネットでも話題になりだ。
徳晃は即刻懲戒免職となりテレビから姿を消した、それで誰もこのことを残念がらなかった。それどころか。
「嫌な奴がいなくなった」
「偉そうで無神経で」
「やたら嘘泣きばかりして」
「態度も悪かったし」
「いなくなってよかった」
「清々したな」
職場の者達も世間もこう話してだった。
彼がいなくなったことを喜んだ、そして。
彼を誘ったそちらの筋の者は前科もあったことから有罪を受けると刑務所に入った。そこで同じ受刑者に語った。
「もうカモだってな」
「思ってたんだな」
「ああ、ああした奴こそな」
「ギャンブルに狂っててか」
「しかもテレビ局にいて本とかも出してな」
そうしていてというのだ。
「金持っててモラルもない」
「そんな奴はか」
「絶好のカモでな」
そうであってというのだ。
「最初からな」
「狙ってたか」
「ああ」
まさにとだ、刑務所の中で話した。
「そうだったよ」
「それで狙い通りにか」
「巻き上げたよ、俺は出たらまたな」
「やるな」
「それで儲けるさ」
「あいつは終わったな」
「それがどうした、違法だってわかっていてな」
そうであってというのだ。
「やる方が悪いさ」
「誘いに乗ってか」
「ああ、だからこれからもな」
「ああしたカモ見付けてか」
「稼ぐさ」
刑務所を出たらとだ、笑って言ってだった。
彼は刑務所で過ごした、徳晃の様な輩をまた狙おうと思いつつ。
闇賭博には用心 完
2024・10・20
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