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SAO─戦士達の物語
GGO編
九十九話 少年の内は何を宿すか
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に笑って言った。

「おにーちゃんありがとー!」
「…………!」
その言葉に、新川は一瞬ビクリと身体を震わせる。が、すぐに微笑み小さく手を振り替えす。

「転ばないように帰りなよ」
「気ぃつけろよ〜」
そう言うと、二人は手を繋いで住宅街の向こうへと消えて行った。
と、少しの間公園に沈黙が降り立ち、それを切り裂くように涼人の感心したような声が響く。

「いやぁ、大したもんだな。流石に医大志望。テキパキしてて、格好良かったぜ、新川。あんなキットまで持ち歩いてるとはなぁ……」
涼人の一言に、新川が面白くも無さそうに言う。

「あれくらいなら常識の範疇だと思いますよ。それにキットは父親に持たされて、惰性で持ってただけですよ」
鼻を鳴らして遠くを見た彼に苦笑しつつ、涼人は肩をすくめる。

「けどよ、医学部志望なんだろ?今は高認試験受けんだっけか?成績どうだよ」
「まぁ……学校行ってたころ程度には……」
「ふ〜ん」
興味なさげに言った新川に、涼人はのんびりと返す。と、先程の出来事の直前に話して居たことを思い出して、涼人は口を開く。


「そういや、詩乃も忙しいって?何か在んのか?」
「……何でそんな事を貴方が気にするんですか」
明らかに探って居る問いに苦笑しながら答える。

「ほら、俺さっき彼奴に惣菜もって来たろ?俺はめったにする気ねえけど、約一名、こないだ俺と一緒に居た女覚えてるか?」
「麻野さん……でしたっけ」
新川の問いに、涼人がコクリと頷く。

「そうそう。彼奴。彼奴か週一レベルで持ってきそうなくれえに張り切ってっから、しばらく詩乃の帰りが遅かったりすんなら伝えときたくてな」
「別にそう言う事なら大丈夫だと思いますよ。今日中に終わる用事なので……」
警戒を解いてそう言った新川に、涼人は首を傾げる。今日中?今からとなると、夜に何かあるのだろうか?そう言うと今日の夜は……

「もしかして、Bobか?」
「えっ……」
新川が驚いたように此方を見る。が、そう言えば先程GGOの話をしたばかりだと思い出したのか、平静に戻る。

「って、お前ら本戦見るの?」
「いえ。僕は見るだけですけど、朝田さんは出場選手です。彼女はあの世界じゃトッププレイヤーの一人ですから」
「マジか!」
涼人は心底驚く。昔は彼女は涼人がゲームをしていても興味なさげに本を読んでいた物だ。それがまさかいつの間にやらあの弾丸と硝煙の世界でトッププレイヤーとは、只のリハビリにしては随分とやり込んで居るではないか。

と、此処で涼人は漸く気が付く……そう言えば、昨日妹分に良く似た名前を聞かなかったか?たしか……

「……シノン?」
「へ?」
「彼奴の
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