第四幕その六
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「本当にね」
「そうなんだね」
「陰気でいつも怒っておられて周りにも冷たい」
「今と全く逆な」
「そうした人だったんだよ」
「それが変わったんだね」
「セドリックが来てからね」
まさにその時からというのです。
「そうなのよ」
「凄く変わったんだね」
「そうよ」
まさにというのです。
「本当にね」
「それは凄いね」
「そう、凄いでしょ」
ドロシーも思うことでした。
「まさにお孫さんとお会いして」
「それからだね」
「何もかもが変わったのよ」
「素敵な出会いだったんだね」
「ええ、伯爵さんが変わって」
そうなってというのです。
「領地の人達もね」
「変わったんだね」
「そうなのよ」
「今この国はとてものどかで」
臆病ライオンはステーキを一枚ぺろりと平らげました、それからすぐにお代わりを持って来てもらって言いました。
「明るいけれど」
「それがね」
「セドリックが来るまではだね」
「暗くてね」
「今とは真逆だね」
「そうした国だったのよ」
「それが全て変わったんだね」
「明るくてのどかで」
そうであってというのです。
「隅から隅まで充実した」
「そうした国になったんだね」
「セドリックが隅から隅まで見て」
そうしてというのです。
「領地の全ての人を見てお話をして」
「色々だね」
「理解して思いやって」
「伯爵さんにお話するから」
「こうしたね」
「とてものどかで明るい」
「いい領地になってね」
そうしてというのです。
「それでね」
「オズの国でだね」
「いい国になっているのよ」
「そういうことだね」
「若しも」
ジャックはこんなことを言いました。
「セドリックが来なかったら」
「その時は酷いままでした」
伯爵さんが応えました。
「まことに」
「暗いままだったんだ」
「はい」
まさにというのです。
「まことに」
「そうなっていたんだね」
「私は暗く沈んでいて」
「何かあるとすぐに怒って」
「常に不機嫌で」
そうであってというのです。
「喜びや楽しさを感じず」
「生きていったんだ」
「家や領地の者達にも冷たく」
「何かね」
ジャックは伯爵さんのそのお話を聞いて言いました。
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