第二章
[8]前話
「それでな」
「建て替えるの」
「そうするの」
「そうしないとな」
さもないと、というのだ。
「駄目なんだ、だからな」
「建て替えるの」
「そうするの」
「それに地震がきたときにね」
母は災害の話をした。
「新しいお家の方が丈夫だから」
「壊れないの」
「そうなの」
「だからね」
それでというのだ。
「建て替えるの。そこはわかってね」
「そうなんだ」
「古くなって地震にもなるから」
「そうなのよ」
こう子供達に話した、そしてだった。
建て替えを進めその結果。
新しい家が建った。するとだった。
子供達はその家がすぐに気に入って毎日楽しく暮らす様になった、そして夫婦もこう話すのだった。
「やっぱりな」
「ええ、五十年にもなるとね」
「どんな家もガタがくるしな」
「それにね」
「災害があったら」
「古い家は耐震とかも弱いしな」
技術的な問題でだ。
「うちも仕事でそれ注意してるしな」
「不動産だからね」
「そう考えるとな」
「そう、どんないいお家も」
「古いと建て替える」
「今度のお家はもっといいお家になる様に」
その様にというのだ。
「するのよ」
「そういうものだな」
「ええ、そうして暮らしていくのよ」
「家も建て替える」
「そうするんだ」
こう言うのだった、そうしてだった。
一家で新しい家で幸せに暮らした、その家はとても快適であり満足するものだった。かつての家よりも。
もう建て替えろ 完
2024・10・19
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ