貴方は私の敵
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を瞬間で話し、そしてバットを叩く。
その衝撃はバットに勢いをつけて、剣神の頭蓋を破壊しようとするが、ガチャリと物々しい音が聞こえると同時に刃が開いた。
これは……
思案と同時に閃いたことを口から吐く。
「八俣ノ鉞のブースト……峰からだけじゃなく、刃の方からも出来んのかよ!」
答えを聞く前に、右足を地面に叩くかのように打ち付けて、後ろに引く。
流体光が煌めいた。
轟っという音が目の前で炸裂するのに、相手に何の躊躇もない事が解ったし、あのままいれば噴射の爆発に視界を奪われていたという勘が当たっていたことを理解。
これで、自分達よりは経験が少ないというのだから、武蔵はこの副長を除いても、魔窟であると言っても過言ではない。
しかし、剣神の怒涛は続いて、今度こそ峰側から流体光が爆ぜ、こちらの方に文字通り、爆走してくる。
地を這う流星という洒落た言葉が浮かび上がるが、キャラじゃないから、即座に忘れる。
大剣にカテゴリされている八俣ノ鉞を突きの形で攻撃してくる相手に合わせた方で、こっちも対応するしかない。
自分はまだ浮いているが、元々霊体故に両足はない。
感覚としては感じるだけで、実際には触る事も出来ないし、地に足が着く事もない。
故に空中であろうとなかろうと同じである。
バットの腹のあたりに、一度話した右手をあてて、剣先を見極めつつ、バットで防御する。
しかし、注意して触らなければいけない。
当てるのではなく、バットに触らせる。
キィンっと甲高い音が集中力を削ろうとするが、これくらいで集中力を切らしているようでは、副長なんて勤まらないし、務めさせていてはストレスで倒れてしまうだろう。
大剣の先がバットを通過したところで、両腕に力を上に向ける。
それにより、剣を宙に上げることにより、自分から攻撃を逸らすと同時に隙を作ろうとしたのが、本人がそのまま剣事宙に浮いている。
こっちはそんな気はなかったし、あっちがそんな非力なはずがない。
つまりは、自分でこっちの攻撃に乗ったという事。
後ろに弾け飛んでいく剣神。
だが、その行為自体に冷や汗が流れる。
剣神は猫のように空中を飛んでいるが、忘れる筈がない。
ついさっきされた戦法の焼き直しだ。またもや剣神の剣から流体光が弾ける。
「くぅ……!」
即座に地面に足が着いたばかりの感覚だけの足で、後ろに振り向き、同じ方法で弾くが、それはつまり、同じ結末を迎えるという事で
こいつ……!
「攻撃しか考えていないのかよ……!」
突撃突撃突撃突撃突撃突撃突撃突撃突撃突撃突撃突撃突撃突撃突撃突撃。
それ以外を全く考えていないように思える猪のような単純さ。
まるで、獣のようだと考えている思考は間違えてはいない筈。こいつは今、獣のようにこちらをぶった斬ると
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