第二章
[8]前話
「最初は誰だって失敗するんだ」
「それに失敗してもどうってものじゃないから」
母も言ってきた。
「安心して作ってね」
「それじゃあ」
一家の言葉を受けてだった。
楓はきりたんぽを食べた次の日一家に教えられながらきりたんぽを作った、その作ったものも食べてだった。
秋田でのホー0ムスティの日々を楽しんだ、それが終わってから地元に戻って一恵とそれぞれのホームスティでのことを話したが。
「長野はそうだったの」
「林檎頂いたしね」
一恵は楓にスマートフォン越しに笑顔で話した。
「お蕎麦もね」
「頂いたの」
「何かっていうとって感じで」
それでというのだ。
「頂いたわ」
「そうだったのね」
「何かね」
一恵は楓に言った。
「他の子達もそれぞれね」
「どうなの?」
「地元の食べもの頂いてるわ」
「私達だけじゃなくて」
「そう、広島だとお好み焼きでね」
この料理でというのだ。
「愛知だと味噌煮込みうどんとかきし麺で」
「名物料理ね」
「鹿児島だと薩摩芋で」
「それぞれね」
「そう、やっぱり地域によって」
「名物あるわね」
「それぞれの地域のことを勉強する中で」
一恵はさらに話した。
「そこのものも食べるけれど」
「きりたんぽもお蕎麦も」
「他のものもね」
「食べるのね」
「時には作ってね」
「自分で。じゃああんたは」
「あっ、私はね」
一恵はすぐに答えた。
「お蕎麦はね」
「打ってないの」
「頂いただけで」
それだけでというのだ。
「蕎麦打ちやっていないお家だったから」
「それでなのね」
「蕎麦打ちはね」
「やってないのね」
「そうなの」
こう答えた。
「私はね」
「そうなのね」
「けれどお蕎麦美味しかったわ」
楓に笑顔で言った。
「やっぱり言われるだけあるわ」
「名物だって」
「そうだったわ」
「それは何よりね」
「きりたんぽも美味しかったのよね」
「とてもね」
「お互いそのこともよかったわね」
楓にこうも言った。
「本当に」
「そうね、またこうしたことがあったらね」
「やらせてもらいたいわね」
「ええ、ホームスティっていいわね」
「色々勉強になって楽しくて」
「美味しいものも食べられてね」
「とてもいいわ」
こう言うのだった、そうして二人でさらに話していった、春休みの素晴らしい思い出のことを。
短期スティで出た料理 完
2024・10・18
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