第24話:星空の勇者
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謎の殻ことカプ・レヒレの見当違いな言葉に困惑するグートミューティヒ達。
「……何……言ってるの?」
「そうよ。だって星空に選ばれたのはマドノであって」
「そこの女装糞男じゃないわよ!」
が、カプ・レヒレはグートミューティヒの胸元を指差してこう指摘する。
「それは、星空の勇者が勇者バッチを無くしたからですか?」
その言葉にマシカルはドキッとした。
「バッチを無くす……じゃあ、マドノのあのバッチは何だ?」
カプ・レヒレはあっけらかんと答えた。
「彼が捨てたバッチを拾ったのです」
マシカルは絶叫した。
「……拾っ、たあぁーーーーー!?」
絶叫しながら混乱するマシカルを無視してカプ・レヒレが話を続ける。
「ま、あのバッチは星空の勇者に星空に選ばれた事を自覚させる為に在り、その役目を終えた時点で大切に持ち歩く必要はありません」
マシカルは、バッチを魅せびらかして自分が星空の勇者だと主張するマドノが一気に滑稽な存在に見えた。
「持ち歩く必要が無い……つまり、胸元に着けて偉そうに魅せびらかす必要も無いと?」
「そうです」
そして、マシカルはマドノを星空の勇者だと勘違いして、マドノ率いる勇者一行に居座ろうと様々な努力をしてきた自分が滑稽な存在に見えた。
「そうです……私の今まで頑張りは……一体……」
一方、アムは人間達に騙されたと思い込んでグートミューティヒに文句を垂れた。
「あんた!よくも騙してくれたわね!?」
が、身に覚えが無いグートミューティヒは慌てて釈明する。
「え!?俺は知らないよ!知ってたらマドノみたいに名乗るし―――」
「嘘おっしゃい!どうせアイツはただの影武者なんでしょ」
そして、アムはグートミューティヒの釈明を無視してどっかに行ってしまった。
「待って!」
が、カプ・レヒレはアムの心情を理解してグートミューティヒを制止する。
「今は無理です。様々な勘違いに囚われています」
その途端、グートミューティヒは激怒した。
「その勘違いを植え付けたのは……あんただろう!」
そして、モンスターボールを起動させてカプ・レヒレを攻撃しようとするが、山賊頭に化けたサイクロプスのメスと戦っていた時に聞こえた謎の声がそれを制止する。
「よせ!この者は敵ではない!本当の敵は―――」
だが、アムやマシカルとの絆を失いかけて大激怒のグートミューティヒは聞く耳持たない。
「黙れ!物陰に隠れて声しか出さない奴を誰が信じる!」
一方、この場で最も冷静な存在になってしまったカプ・レヒレは、とんでもない事を言いだした。
「なら、実際に遭って視たらどうだ?」
未だに怒りが収まらないグートミューティヒは、カプ・レヒレと謎の声がグルだと判断する。
「お前も……あの卑怯者の仲間か!」
その途端、またしても謎の霧がグートミューテ
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