幕開け
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<ラダトーム>
常時闇が蔓延る暗黒の地『アレフガルド』…
時間的には昼過ぎなのだが、辺りは暗く真夜中と変わらない雰囲気を醸し出している。
そんな闇の世界に佇む城下町『ラダトーム』…
こんな世界にありながらも、それ程活気を失っていない町に、アルル一行は辿り着いた。
「まぁ…随分と活気のある町ですねぇ…お天道様が無いだけで、思ったより平和なのかもしれないですね」
リュカ以上に緊張感のない声でラダトームの町並みを評価するアメリア。
勇者オルテガの妻だけあって、物怖じしない女性のようだ。
初めてラーミアに乗り天高く舞い上がっても、闇の世界で戦闘に巻き込まれても、今と同じように掴み所のない感じで笑顔を振りまいている。
彼女までもが、アレフガルドにやって来た経緯を説明しよう。
アリアハンで自分もついて行くと頑なに言い出したアメリア…
一緒に会話を聞いていたミニモンが、無責任にも『連れてきゃいいじゃん!』と言いだし、アルル達は大騒ぎに!
そこに孤児院((シスター・ミカエル))見学からリュカ達が戻ってきた…
直ぐさま経緯を報告して、ミニモンの無責任ぶりを非難したのだが…「え!?別にいいじゃん。美人が増えるのは歓迎だよ!」と、こちらも無責任に言い放つ始末。
ただの嫌がらせで言ったミニモンすらドン引きする………
アルルとティミーは何とか説得を試みるが、決意を秘めたアメリアと、それ程深刻ではないリュカを説き伏せる事は出来ず、渋々同行を受け入れた………腹いせにミニモンを2.3発ぶん殴って…
こうしてアメリアは、娘のパーティーに加わり新たなる地へと旅だった。
リュカから提示された条件は、戦闘に関する限り未参加及び口出し不可!(戦闘中はリュカの側を離れるなと念を押す)
そして野営及び宿屋等での、炊事・洗濯の担当。
アメリアの身の安全は、リュカが全責任を持つ事が、アルル・ティミーよりの絶対条件だ。
アルルの祖父にも同行するかと尋ねたが、流石に危険な旅について行く気にはなれず、アリアハンで帰りを待つと寂しく告げるだけだった。
勿論、素人の老人の意見としては妥当なのだが、実の息子が旅立ち…実の孫娘までもが奮闘し…息子の嫁までもがついて行こうとしているのに、恐怖心を優先させる老人に、リュカは少なからず嫌悪を現していた。
因みに、アメリアの装備は…
主婦最大の武器、万能包丁。
セットのまな板。
大きく丈夫な鍋。
フリル付きの可愛いエプロン。
ラブリーなソーイングセット。
……それと淡いルージュの口紅1本。
この装備を見たラングストンが、何時もの軽い口調で…
「こんな最強(最凶)のパーティーでは、大魔王も裸足で逃げ出しますよ!案外これからの旅は安全かもしれませんね」
しかし、間髪を入れずウルフが、爽やかな
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