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星々の世界に生まれて〜銀河英雄伝説異伝〜
激闘編
第九十八話 進攻準備
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ジュ提督、四人の中では貴官が先任じゃが、先任指揮官は自由に決めてよい。こちらは儂が指揮官、本部長と副司令長官の三人で相手をしよう。総参謀長は閲覧室の相手をしてくれ」
「では此方が四個艦隊、そちらは三個艦隊という事で宜しいのですな?」
「うむ。いいハンデじゃろう?」
「ハハハ…敗けても知りませんぞ?」
「まだまだ若い者には敗けはせんよ」
…おい、パン屋には参加させないのかよ…確かにパン屋は艦隊司令官じゃないけどさ…本当に真剣にやらなきゃいけないぞこりゃ…
「…ウィンチェスター君、次から思いつきを実施する時は事前に申し出る様に」
本部長、ちょっと怒ってますね…だけど、どちらが敗けても言い訳出来る編成だ、四万五千隻対六万隻…提督達が敗けても流石は軍首脳部、此方が敗けても兵力差を言い訳に出来る…だけどビュコック爺さんは敗ける気は無さそうだ、まあそりゃそうだ、首脳部が部下の司令官達に敗けていたら話にならない……。


15:10
統合作戦本部ビル、シミュレーション閲覧室、
マイケル・ダグラス

 またぞろ集められたと思ったら、面白そうなイベントが始まりそうじゃねえか、またヤマトの思いつきか?
「やっぱり君等も観に来たか、相席、いいかな?」
「あ、中将。どうぞどうぞ」
俺とオットーに声をかけて来たのは、今では宇宙艦隊司令部作戦情報課長の職にあるシェルビー中将だった。
「これはウィンチェスター提督の思いつきかな?」
「多分そうでしょう、艦隊司令官と軍首脳部がやりあうなんて聞いたことありません」
「おいおい、喧嘩じゃないんだぞ」
シェルビー中将は肩をすくめて苦笑したが、こりゃタイマンみたいなもんだろう。経緯はわからねえが、こんなに立会人が大勢居たんじゃどちらも気を抜く訳にはいかねえからな…。
「おいマイク、ヤバくないか。ヤマト達の方が兵力が少ないぞ」
ビュコック爺さん以下ヤマト達は四万五千隻、ルグランジュのおっさん達は四人で六万隻…。
「ハンデって事だろうよ。ビュコック爺さん、本部長、ヤマトの三人は仮にも大将なんだぜ?」
「仮にも、ってなあ…」
「ルグランジュのオッサン達は勝てば箔がつく。若しやりたくないって言ってもハンデつけられたら逃げれねえだろう?」
「それはそうだけど、ヤマト達は敗けたらどうするつもりなんだろうな」
オットーの心配は至極当然だった。ハンデだろうとは言ったものの、わざわざ兵力を少なくするなんてな…。
「解らねえよ、そんなもん」
「おいおい」
「敗けねえだろ、多分」
ヤマトだったら敗けやしねえだろう、だけどヤマト達の指揮をするのはビュコック爺さんだ。爺さんの腕に不安がある訳じゃねえが、こいつはちょっとどうなるか分からねえな…ふと横を見ると、シェルビーのおっさんが難しい顔をしている…。
「どう
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