第八十五話 第六天魔王その八
[8]前話 [2]次話
「室町幕府もや」
「義光さんちゃんとお仕事してたから」
「実際はな」
だからだというのだ。
「そやった、そして私達もな」
「お仕事せんと動かへんしね」
「勢力がな」
「そういうことやね」
「信長さんは仕事熱心でもあったわ」
「巨大な勢力築きはったし」
「それが善政になってや」
そのうえでというのだ。
「出てたわ」
「そやね」
「さもないとな」
それこそというのだ。
「領民にもや」
「慕われてへんね」
「うつけと言われてた頃から政はよかった」
「その実はね」
「それで領民から慕われてたしな」
領民から見れば多少変わっているだけで非常にいい殿様であった、まさにその頃から見ている者は見ていたのだ。
「ほんま実像はな」
「ちゃうね」
「領民の為に心を砕いて働いてな」
「穏健で優しい」
「そんな人やった」
「信仰心もあって」
「しかもお酒が飲めん」
このこともあるというのだ。
「そうした人やった、そしてその信長さんと」
「これから戦うね」
「そうなるな」
「そやな、しかも強い」
「信長さんはね」
「神霊さん達の中でもかなりな」
「それだけにやね」
綾乃は確かな声で言った。
「気を引き締めて」
「それでや」
そのうえでというのだ。
「全力でな」
「戦うことやね」
「そや」
まさにというのだ。
「そうあるべきや」
「その通りやね」
「そして」
そのうえでというのだ。
「勝つことやが」
「厳しい戦になるのはこれまで通りで」
「これまで以上と思ってや」
「戦うべきやね」
「その通りや」
「さて、どう戦うか」
シェリルは考える顔で言った。
「一体」
「それが問題やね」
「例えばな」
ここでだ、シェリルは知恵を出して言った。
「お酒を使うか」
「信長さんお酒苦手やから」
「例えばお酒を出してな」
そうしてというのだ。
「その匂いでや」
「酔わすんかいな」
「お酒が弱いと匂いだけで酔いな」
「そやね」
「それでや」
その為にというのだ。
「お酒持ってくか」
「そういえば」
ここで綾乃ははっとなって言った。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ