第二章
[8]前話
「おい、凄い奇麗だな」
「顔の相がな」
「菩薩さんみたいだな」
「よく言われるよ、やっぱりな」
「性格だな」
「人はな」
「そうだな、あの時はまあそうだな位にしか思わなかったけれどな」
それでもというのだ。
「今実感したよ」
「そうだな」
「ああ、そういえばな」
ここで同期はこうも言った。
「元クラリオンガールでタレントの政治家さんな」
「ああ、都知事さんに出たな」
「大臣だったこともあるよな」
「一番じゃないと駄目なんですかだったな」
「あの人はな」
「美人に見えないだろ」
「全くな」
それこそというのだ。
「あの人はな」
「クラリオンガール出身だとな」
「美人でない筈がないな」
「けれど全くそうは見えないのはな」
「今はな」
「性格がな」
それがというのだ。
「出ているからだよ」
「そういうことだな」
「やたら攻撃的で底意地が悪くて言いがかりばかり言って自分に甘く他人に厳しい」
「そんな風だからな」
「ああした顔になったな」
「人相だよ」
まさにとだ、同期は言った。
「それの問題だな」
「そうだよ、美人とかは生き方だよ」
「人相が顔に出るんだな」
「幾ら若い頃は美人でも」
それでもというのだ。
「生き方が悪いとな」
「そうでなくなるんだな」
「そうだよ、それでうちの奥さんは本当に菩薩みたいな人だから」
「奇麗になったんだな」
「今もこんないい人いないっていう位だからな」
そこまでの人物だからだというのだ。
「奇麗なんだよ」
「そういうことだな」
「ああ、本当にな」
「そういうことだな」
「人はな」
こう言うのだった、小岩はずっと人は顔じゃないと言い続けていたがその通りだとだ。同期も思ったのだった。
そしてだ、同期はあらためてその政治家を見たが。
美人とは全く思えなかった、むしろその真逆だった。そして自分も生き方を確かなものにせねばと思ったのだった。
性格がいいので付き合って 完
2024・10・16
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