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メイクアップ変身
第一章

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                メイクアップ変身
 時任雪江は眼鏡をかけて大人しい顔立ちで黒髪をボブにしている、いつも制服を真面目に着こなしている。
 その為通っている高校のクラスでは地味である、成績優秀で何でもそつなくこなすが取り立てて目立たない。
 だが彼女の色白の顔を見てだ、クラスメイトで演劇部の本多菜緒茶色の髪の毛をポニーテールにして黒目がちの大きな目と明るい顔立ちで2小柄な彼女は言った。
「雪江ちゃん若しかしてメイク映えるかも」
「そうかしら」
「うん、色白でね」
 雪江本人に言った。
「お顔の輪郭もお顔立ちもいいから」
「そうかしら」
「うん、だからね」
 それでというのだ。
「演劇部入らない?」
「卓球部だけれど、私」
「掛け持ちでね、気が向いた時に来てくれるなら」
 演劇部にというのだ。
「それでいいから」
「入部して」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「舞台も出ない?」
「私が」
「うん、はっきり言って高校の部活だから」
 それでというのだ。
「もう演技力はね」
「いいの」
「そういうの気にしないで」
 それでというのだ。
「何ならモブで立ってるだけでいいし」
「舞台に出るの」
「どう?それで」
「それなら」
 押しに弱い方の雪江はそれならと頷いた、そうしてだった。
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