第18話
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ようとしているのだ。
「ヒャドとドラゴラムを合体させれば冷気を吐くドラゴンの力が使えるし、バギなら風を操るドラゴンになれる!いや!ドラゴラム同士を組み合わせればドラゴンを超える力が!」
ガンガディアはぶくぶくの興奮に完全に気圧されていた。
「……そ……それは……考えも……しません……でした……」
「では!早速使用ではないか!」
「は……はぁ……」
そこからのぶくぶくの動きは早かった。
早速火竜変化呪文の修得の儀式を行い、火竜変化呪文を使用しようとするが発動しない。
「儀式を済ませても術者の力量が不十分だと使えません」
「そうなのね」
そこへ、暗黒神ラプソーン第二形態の量産型モンスターである『エビルバルーン』が、たった1匹で現れた。
「これは―――」
エビルバルーンはどす黒い球体を賢者の家に向かって放った。
「……敵の様ですな?」
「……だな」
エビルバルーンは杖を掲げ、上空から岩の様な物を激しく降らせた。
が、エビルバルーンの神々の怒りや念じボールは賢者の家に施されている防壁の前では無力だった。
「……改めてこの家の恐ろしさを知りました」
「……僕様の師匠の凄さもね」
でも、エビルバルーンは懲りずに天から流星を降り注がせようとする。
「……野放しは、無理そうですね」
「……つまり、倒せと?」
そこで、ぶくぶくはある事を思いついた。
「そう言う君は、ドラゴラムを使えるか?」
「その為にこの本を手に入れたのですが、それが何か?」
「なら……お前のドラゴラムと僕様のバギムーチョを合体させるのだ!」
「えーーーーー!?」
ぶくぶくの提案に驚くガンガディア。
「何を言っておられる!?」
「試したいのだ!ドラゴラムの可能性を!」
「は……はぁ……」
この勢いでは拒否は不可能だと判断したガンガディア。
「判りました……火竜変化呪文」
「ガンガディアのドラゴラムと僕様のバギムーチョ!合体!嵐竜変化!バギグラム!」
すると、ガンガディアが鷲の様な翼を持ち羽毛に覆われたドラゴンへと変身した。
が、エビルバルーンは何も驚く事は無く、巨大化して太い腕を振り下ろそうとした。
だが、嵐竜となったガンガディアにとっては避けやすい大振りな攻撃だった。
「くお?」
「……やはり、無策な力任せは単調になり易いな」
そして、嵐竜となったガンガディアは口から強力な竜巻を吐いた。
「ぐおぉーーーーー!?」
「もっと知性を身に着けてから来るが良い……があぁーーーーー!」
「ぐおぉーーーーー!」
こうしてエビルバルーンは滅び、ガンガディアとぶくぶくの修業方針は決まった。
(師匠……僕様はこれから、ドラゴラムを極めようと思います!)
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