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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十七章―双剣―#10
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うな気配と、数多の視線を感じる。しかし、今の私には、それを気にしている余裕はなかった。
敵勢力を認識────【
正
(
コンプリ
)
装
(
ート・ギア
)
】起動……
以前のノルンのような───無機質な声が、耳を通さずに脳に響く。私はそれを聞きながら、ジグに告げる。
「今、ラムルは3頭の変異種の相手をしていて────レド様は一人で魔獣と戦っている。私は、ここを殲滅して、レド様の許へ戻る。貴方はラムルの援護を。急ぎ変異種を掃討して────ラムルを連れてレド様の許へ戻って」
「御意」
アーシャとハルドのところには、レナスが加勢しているし───ヴァイスやネロ、セレナさんのところには、ちょうどケガを治して戻って来たディンド卿とヴァルトさんが加勢しているらしく、心配はいらないようだ。
【聖剣ver.9】起動────【
連
(
リン
)
結
(
ケージ
)
】────完了
左手に携えた【聖剣】が光を帯びて、形を変える。いや、形はそのままで縮小して────太刀となった。それが合図であるかのように、私とジグは同時に奔り出した。
「まさか────
聖
(
・
)
騎
(
・
)
士
(
・
)
…?」
誰が漏らしたのか、そんな呟きが耳を掠めて、一瞬だけ意識を引かれたが────その意味を考える前に、私は眼の前の魔物たちへと意識を移した。
◇◇◇
太刀を振るって、オーガの握る大剣を切断する。返す刀で、柄から切り離された剣身をまた切断して────また手首を返して、その首を切断した。
私は【聖剣】を、太刀から双剣に変えて────左方のオークの盾と右方のオーガの斧をそれぞれ切り刻むと、今度は大太刀に変えて、一振りでオークとオーガの首を刎ねる。
これで────24、25頭目。あと残り9頭。
首元の【
認識章
(
コード・クレスト
)
】が身体能力を大幅に上げ───ティアラと髪飾りが、五感の処理能力と思考能力の速度を上げてくれるとは聴いていたけれど────まるで、相手の動きが止まっているかのようだ。
魔物たちは私の動きについていけず、なすすべもなく私の【聖剣】によって命を散らしていった。
これなら、そう時間をかけずに、レド様の許へ戻れる。
ただ────魔力の消費がかなり激しい。
イヤーカフが周囲の魔素を取り込んではいるが、消費が上回り、自分の魔力を使う破目になっている。精霊樹の森のような魔素の濃い場所でしか、効果はないのかもしれない。
今日はずっと魔術を発動し続けていたため、【
聖騎士
(
グローリアス・ナイト
)
】の装備を起動した時点で、すでに魔力残量は半分を切っていたのもあって────起動してそんなに経っていないのに、もう魔力が尽きそうだ。
今回は、【共有魔力】に切り替えるタイミ
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