暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第223話:燻る叛意
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の血の繋がりを確かに感じてそれ以上何も言えなくなった。やっぱりこの2人は間違いなく親子である。
きっと颯人も敵認定した相手には、死んだりしない程度であれば情け容赦なく行動するであろう。あおいは輝彦の笑みにそんな確信を抱いた。
その後、発令所で気絶していた査察官達は残らず拘束され八紘が送ってきた別口の政府からの人員に引き渡された。長時間呼吸も難しい悪臭の中に晒されたからか、目覚めても抵抗するだけの気力を持つ者は誰1人としておらず全員大人しく連行されていった。
そうして色々な意味で綺麗になった発令所に、颯人達は情報共有の意味も込めて集まり今後に関する話し合いが行われていた。
「集まったな。まずは颯人君、響君、翼。ご苦労だった。手放しに喜べる状態でない事は分かっているが、それでも君達の活躍もあって被害は最小限に抑えられた」
弦十郎からの労いの言葉に、しかし当然ながら表情を和らげる者など一人としていない。仲間である奏と響にとて大事な親友である未来、そして未だ目覚めないハンスを連れ去られてしまった事は颯人達にとって痛恨の痛手であるからだ。
「司令、その後ジェネシスからは何らかの声明は出ているのですか?」
「今のところは大人しいものだ。だがアリス君の話から、少なくとも連中の目的がキャロル君なのだろう事は分かる。今回連れ去られた奏とハンス君はその為の人質と考えて良いだろう」
つまりは後で人質との交換を申し出てくるという事か。それはともかくとして、同じように連れ去られた筈の未来が人質の中に含まれていないかのような弦十郎の物言いに颯人達は首を傾げた。
「奏とハンスは人質なのに、未来ちゃんは違うのかい?」
颯人からの指摘に弦十郎の眉間に皺が寄り言葉に詰まる。咄嗟に彼の視線が輝彦に向くと、輝彦は帽子を被り直し仕方がないという様に小さく頷いた。その頷きに弦十郎も覚悟が決まったようで、またこの事態に対し必要な情報の開示として若干重い口を開いた。
「……そろそろ話すべきかもしれんな。皆、先のパヴァリアとの戦いで響君が神の力の依り代となった事は覚えているな?」
「忘れる訳がありません。それが何か関係が?」
「……ちょっと待って? 響と未来って、前のフロンティアの時に神獣鏡の光を受けてるわよね?」
「あぁ、響ちゃんの中のガングニールを吹き飛ばす為にな」
体内のガングニールの侵蝕で危うく命を落とすところだった響を救う為とは言え、かなりの無茶をした事は未だ颯人達の記憶に残っている。しかもその直後に、今度は洗脳された奏が離反したのだ。その二つがセットとなっている為、特に旧二課組は今もその時の事を鮮明に覚えている。
だが何故今になって、マリアはその事を口にしたのか分からずクリスが怪訝な顔をしていた。
「そ
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