第四章〜災厄のプロトコル〜 第54話
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、もう知られてますし隠すまでもないことですけど…………バイト先の状況もまだわからないのでギリギリまでは考えようかなと。」
アルベールの問いかけにアニエスは苦笑しながら答えた。
「…………やっぱりか。」
(ヴァン達はむしろ、自分達の事は気にせず、アニエスの行きたい場所に行って来いと言うでしょうけどね…………)
「なんか出張とか多いみたいだしね〜。でも、新しい人も入ってきてるんでしょ?サービスコンシェルジュ?さんだっけ。あ、すっごい美人らしいから後れをとりたくないのかな〜?」
アニエスの答えを聞いたアルベールは呆れた表情で腕を組み、メイヴィスレインは静かな表情で推測し、オデットは苦笑した後からかいの表情でアニエスに訊ねた。
「そ、そういうのじゃなくてっ。」
(ぐっ…………)
「ふふ、盛り上がってるみたいね。」
オデットの問いかけにアニエスが若干焦った様子で答えるとその様子を見ていたアルベールが唸り声を上げるとレンが部屋に入ってきた。
「あ、レン先輩!」
「ふう………お疲れ様です。」
「ええ、今日もよろしく。ちなみに私も今年編入だから視察研修には行くつもりでね。もし、同じ行き先だった場合、宿の手配の融通は利かせてあげるわ。ギリギリまで迷ってもいいわよ?バイト先との兼ね合いを考えたいなら♪」
「もう…………でもありがとうございます。」
からかいも込めたレンの気遣いにアニエスは困った表情を浮かべた後感謝の言葉を口にした。
「うーん、でもやっぱりあたしはアニエスと一緒がいいかなぁ。だからアルベールもまだ決めてないんだよね〜?」
「し、慎重に考えてるだけだっ。ちなみにヘイワーズ先輩はどちらに…………やっぱり人気のクロスベルですか?」
オデットにからかい気味に尋ねられたアルベールは答えを誤魔化した後レンに確認した。
「ふふ、そこは馴染みがあるし知り合いも多いから逆に外すつもりよ。かといって煌都や古都にも何回か行ってるし、サルバッドも映画祭が終わっちゃったし…………」
(うーん、先輩って一体…………)
(相変わらず謎の多い人だな…………)
レンの答えを聞いたオデットとアルベールはそれぞれ改めてレンの謎の多さを知って冷や汗をかいた。
「だから――――――”あの街”に改めて行きたいと思っているわ。カルバードの学問と技術の枠を集めた歴史と革新に触れられる唯一無二の都市にして南カルバードの総督府が置かれている都市。ザイファ規格に導力ネットワーク、それ以外も含めて見所満載でしょうし♪」
「あ…………」
「それって――――――」
ウインクをして答えたレンの話を聞き、レンの『視察研修』の目的地がどこであるかを悟ったオデット
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