第四章〜災厄のプロトコル〜 第54話
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だったと思います。」
「よろしい、彼女を語る上で外せない要素だろう。」
指名されたアニエスは立ち上がって答えを口にし、教師が答えに頷くとアニエスは着席した。
「さて、我が校の初代学長でもあるアラミスだが、彼の作品は芸術史にも多大な影響を――――――」
(今日もイケてんなぁ〜、アニエスちゃんは!)
(うーん、相変わらず絵になるなぁ…………)
教師が授業を再開している中生徒たちの一部はアニエスに注目し
(いや〜、ライバルが多そうだねぇ。)
(う、うるさいっ、授業に集中しろ。)
生徒たちのアニエスに向ける憧れの言葉が聞こえていたオデットは近くの席にいるアルベールをからかい、からかわれたアルベールは答えを誤魔化した。
放課後――――――ホームルーム
「えー、いよいよ来週には”視察研修”が迫っているが…………まだ行き先を選択してない者も数名いるようだね。4月にあった”学藝祭”と同じく、生徒の自主性に任されたカリキュラムだ。宿泊先の予約もあるから週明けまでには届を出すように。それじゃあ、学級委員。」
「はい。起立――――――礼。」
その後ホームルームが終わると生徒たちはそれぞれ”視察研修”について話し合っていた。
「やっぱ大本命は帝都のクロスベルだろ!」
「うんうん、あの”アルカンシェル”も見てみたいもんねー!」
「ふむ、確かに気になりますけどできればカルバードならではの場所が…………」
「オラシオンとか絶対綺麗だよね〜。ホント今から楽しみ!」
「ラングポートかメッセルダムもいいよな!海とか見てみて〜!」
「うーん、映画祭もあったしサルバッドも気になってるんだけど…………」
「ねえねえ、レジーニアさんとアンリエットさんはどこにしたの〜?」
「実はまだ決めかねていてね。クロスベルは行った事があるから、とりあえずクロスベルを除外することは決めているよ。」
「私もレジーニアさんと同じ状況です。クロスベル以外はどこも訪れた事がない場所ですから、どこにすべきか迷っています。」
生徒達がそれぞれ『視察研修』について話し合っている中教室を出たアニエスはアルベールやオデットと共に生徒会室に向かった。
〜生徒会室〜
「それで、何を悩んでるの?」
「え、えっと…………別に悩んだりはしてないけど。」
オデットに問いかけられたアニエスは戸惑い気味に答えた。
「アラミス1、2年時の独自カリキュラム、『視察研修』――――――まあ、あくまで選択制だからあえて行かない生徒もいるみたいだが。まさか…………行くかどうか迷っているのか?」
「あはは………………二人にはお見通しですね。その
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