第七百七十一話 最初から略奪目的その十二
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「本当にね」
「腐りきっているのね」
「そうよ、まあ昔の日本はね」
二十世紀後半から二十一世紀前半のというのだ。
「かなり酷いサンプルだけれど」
「その腐りっぷりが」
「学校の先生とマスコミの」
「本当にヤクザ屋さんみたいになっていて」
そうであってというのだ。
「尚且つ権力も持っていた」
「最悪な世界」
「そうだったのね」
「そうみたいね、人前で幾ら殴って蹴っても」
「逮捕されないならね」
「その時点でおかしいしね」
「生徒への指導になって」
その言い通されてというのだ。
「終わりだったらしいわ」
「暴力が指導ね」
「違うでしょ」
「幾ら体罰があったにしても」
「暴力とは違うでしょ」
「何でもない理由で何発も思いきり殴って蹴ったり」
ナンは暴力の内容を具体的に話した。
「罵ったりね、他の人達の前で晒したり」
「そういうのはね」
「暴力よね」
「そうそう、学校の先生って粗暴なの多いのよね」
「しかも残虐なのが」
「頭も悪くて」
「野蛮なのよね」
「そうした性根でね」
二人に応えて話した。
「平気でね」
「そうした暴力振るって」
「生徒への指導で終わり」
「物凄いわね」
「それで暴力が許されるなら」
「だからね」
それでというのです。
「その頃の日本の教育かなり酷かったらしいわ」
「でしょうね」
「酷くならない筈がないわ」
二人もまさにと応えた。
「腐りきってるわね」
「本当にね」
「ヤクザ屋さんが生徒を教える」
「そんな風ね」
「まあ今も大して変わらないけれどね」
「連合だとね」
「そうよね、人間ちゃんとした人に教えてもらいたいわね」
ナンは心から思ってこう言った。
「どうせなら」
「絶対にね」
「そうあって欲しいわね」
「ちゃんとした人に教えて欲しいわね」
「そうよね」
「ええ、そう思うわ」
こう言ってクミズの残りを飲んだ、見ればもう酒もつまみも全てなくなっていた。だがここでベッカが二人にこんなことを言ったのだった。
最初から略奪目的 完
2024・7・9
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