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八条学園騒動記
第七百七十一話 最初から略奪目的その十

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「まさに」
「そうなのよね」 
「部活で動きが悪いって」
 ナンはそれだけでと話した。
「何十発も殴るとか」
「滅茶苦茶よね」
「こんなのことするのがね」
 それがというのだ。
「普通だから」
「とんでもないわね」
「暴力は駄目でしょ」
「絶対にね」
「袋叩きにしたり」
「罵ったり」
「そんなことばかりだしね」
 ベッカがクミズを飲んでから言った。
「セクハラ、モラハラ、パワハラばかりで」
「性犯罪も異常に多いしね」
 学校の教師が犯すそれはとだ、ナンは答えた。
「窃盗とか万引きとか」
「いじめも多いし」
「もう犯罪のデパートよね」
「学校の先生の世界はね」
「絶対に他の世界では生きていけない」
 それこそというのだ。
「そんな奴ばかり行く、さっきも言ったけれど」
「そんな世界ね」
「マスコミもそうだしね」
「最低最悪の奴しかいない」
「もうね」
「碌でもない世界ね」
 ナンは実に忌々し気に言った。
「本当に」
「そう思うわよね」
「誰でもね」
「若しそんな連中が全くお咎めなしなら」
 悪事を犯しても捕まえられないならというのだ、ナンはアロアとベッカに対してさらに言ったのだった。
「最悪の世界ね」
「昔はそうだったのよね」
「二十世紀の日本はね」 
 二人はここでこう言った。
「そうだったのよね」
「これがね」
「それって凄いわね」
「先生が暴力振るっても捕まらない」
「マスコミが何しても問題にならない」
「そうした世界ってね」
「とことん腐ってるわね」
「実際腐りきっていて」
 それでとだ、ナンは羊肉の残ったものを手に取って言った。
「大変だったみたいね」
「そうよね」
「殴って蹴って罵ってが問題にならない」
「それだけで問題よね」
「暴力振るっても逮捕されないなら」
「そうならない筈がないわ」
 ナンはまさにと言った。
「本当にね」
「腐りきって」
「とんでもない場所になるわよね」
「どう考えても」
「そうなるわね」
「日本の学校の先生とマスコミの世界は腐りきって」
 二十世紀後半から二十一世紀前半にかけてのことだ。
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