第23話:ポケモンの世界
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「何がって何よ?」
「知らないわよ。もう、優しい奴が出ると期待するしか」
「冗談はよせ!」
またアムとマシカルが口論になりそうになる中、ルギアはそれを無視して泉に方を向いて吠えた。
「何だ!?」
すると、カジキのような魚型の殻が泉から出て来た。
「出たアァーーーーー!」
本当に何かが出た事に慌て驚くアムとマシカル。
それに対し、グートミューティヒは冷静に訊ねた。
「これも……ポケモンなんだよね」
その質問に殻は答えた。
「珍しいですね。白魔界のモンスターと黒魔界のモンスターをちゃんと区別するとは」
殻の言葉にアムは首を傾げた。
「白魔界?」
「この世界の事です。我々モンスターは、元は2つある魔界の住人。それが地上界に興味を示して移住する事があるのです」
殻の主張にマシカルが噛みつく。
「移住ですって?侵略の間違いじゃないの?」
が、殻はマシカルの質問の意味が解らなかった。
「それは、移住者の事をどう思っているのかの話では?」
殻のその言い方に、アムはこの殻は魔王軍とは関係無いと判断し、殻を庇う様にマシカルの眼前に躍り出る。
「待て!こいつは魔王軍とは無関係だ!」
だが、グートミューティヒに敗けるまでマドノ率いる勇者一行に同行していた事もあってか、やはりモンスターの言葉を鵜呑みにする事はそう簡単には出来なかった。
「本当にそう言えるの?これが魔王の罠じゃないと?」
アムとマシカルの間に緊張が走るが、グートミューティヒもまたこの殻が敵ではないと感じていた。
「大丈夫だと思うよ。本当にこいつが魔王軍の手下なら、もう既に攻撃を受けてるか逃げ出している筈だ」
グートミューティヒにまでそう言われ、マシカルは矛を収めた。
「……あんたがそこまで言うのであれば」
3人共納得したと判断した殻は、焼きアサリの様に開いて中にいる長髪の女性を思わせる本体を晒した。
「私はカプ・レヒレ。そこの女装をしている星空の勇者に訊ねたい事が有ってそなたらをここに呼びました」
殻の予想外の言葉に、3人共耳を疑った。
「え?」
で、直ぐに冷静になって殻にツッコミを入れた。
「この中にマドノはいませんけど」
が、殻はお構いなしに話を進めた。
「マドノ?誰ですかソレ?」
「いや、そのマドノが星空の勇者―――」
「星空の勇者なら、そこにいますよ」
殻が指差したのは……グートミューティヒだった。
「……何?」
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