第百四十五話 文化祭が近付いてその九
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「私としても」
「コロッケね、私も好きだしね」
「よかったら買ってね」
「そして頂くわ」
「うちの文化祭って太る子多いのよね」
「文化祭の間食べるから」
「出店が沢山あって」
そうしてというのだ。
「あちこちで食べるから」
「それでよね」
「太る子多いのよ」
「宋よね。私達も気を付けないと」
「太るわね」
かな恵は右の人差し指を立てて言った。
「そうなるわね」
「そうよね、ただね」
「ただ?」
「かな恵が太るなら」
それならとだ、理虹はかな恵の胸を見て言った。
「胸からよね」
「胸って」
「実際かな恵の胸大きいし」
その大きな胸を見ながらの言葉だ。
「太るのもね」
「胸からっていうの」
「だからね」
それ故にというのだ。
「かな恵が太るならよ」
「胸からなの」
「そうよ」
まさにというのだ。
「羨ましいわ」
「あの、理虹ちゃんも別に小さくないわ」
かな恵は彼女のその部分を見て言い返した。
「そう思うけれど」
「けれど大きさが違うでしょ」
理虹はまた言い返した。
「かな恵の胸本当に大きいから」
「そう言うの」
「形もいいしね」
このことも言い加えた。
「だからね」
「それでそう言うの」
「ええ」
まさにというのだ。
「太るならね」
「お腹やお尻もだけれど」
「けれど脂肪付くのはね」
それならとだ、あくまでこう言う理虹だった。
「何と言ってもよ」
「胸からだから」
「それでね」
そうであるからだというのだ。
「今も言うのよ」
「そうなの」
「ええ、実際胸また大きくなってない?」
また胸を見て指摘した。
「あんたは」
「そうかしら」
「入学した時と比べるとね」
「そんな筈ないけれど」
「自分ではそう思っていてもよ」
それでもというのだ。
「傍目から見るとね」
「大きくなってるの」
「そうよ」
理虹は確かな声で答えた。
「そう思うわ」
「気のせいだと思うけれど」
「どうかしらね」
「いや、本当にね」
かな恵は違うと反論した。
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