姉
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飯が闘わなくとも自分達が負ければ地球は終わりなのだし。
実際、悟林は悟飯の仕事に関しては父親としての姿勢が悪くない限りは一切否定はしていない。
「悟飯、おめえだって姉ちゃんに幸せになってもらいてえだろ?だからあんまり悪く言うもんじゃねえぞ?良いな」
小さい子供を論すように言う悟空にチチは父親らしい悟空が見れて嬉しそうだ。
チチとビーデルから追い出された悟飯は町へ行って落ち込みながらお気に入りのアイスクリームを食べていた。
「悟飯、どうしたんだお前?」
「何を落ち込んでるんだい?」
「あ、クリリンさんに18号さん。」
声のした方を向くと買い物でもしていたのか、クリリン夫婦がいた。
「どうしてそんなに落ち込んでるんだ?話してみろ、困ってるなら相談に乗るぞ」
「その…実は…」
取り敢えず朝のことを話すとクリリンは苦笑した。
「まあ、悟林ちゃんは本当に闘うのが好きだからなぁ。でも悟飯も少し言い過ぎたな?悟飯、お前は悟林ちゃんに幸せになって欲しくないのか?」
「そ、それは…し、幸せになって欲しいですけど…」
「なら、余計なことは言わずに祝ってやれよ。悟林ちゃんがお前に対して厳しいのはお前のためでもあるんだぞ」
「え?ええ?そうですか?」
正直、悟飯にとって今の姉は厳しくて怖い存在だ。
しかし18号から見れば言い方はキツいがチチとは別方向で過保護に近い対応をしている。
「それはそうだろ?私も双子の弟がいるから悟林の気持ちも少しは分かる。有り得ないけど、もし17号が頼りないか優柔不断なことしてたら私でも2〜3は言ってるよ」
色々とドライな姉弟関係だが、何やかんや互いのことを気にしているのだ。
あの性格が極悪人の未来の2人でさえ未来悟飯達に破壊されるまで一緒にいたのだし。
「悟飯、悟林は確かにあんたに厳しいかもしれないけどね。それはあんたのことをしっかりと考えてるってことさ。もしあんたのことが本当にどうでもいいなら相手にすらしないよ。気にかけてもらえるだけ大事にされてるんだ。もっと悟林のことを考えてやりな」
18号はかつての自分達を思い出す。
昔の自分達は札付きの不良で誰からも必要とされてなかった。
そんな自分達の手を取ってくれたクリリンと顔も名前も知らない弟の妻には感謝している。
もし、自分達の手を取ってくれる存在と出会えず、目的すらなかったらきっと八つ当たりのように何の関係もない人々を攻撃していただろう。
「は、はい…」
「それにしても悟飯、トランクスが赤ん坊の頃の時もそうだけどよ。お前口ではそんなこと言いながら本音は大好きなお姉ちゃんがトランクスに取られて悔しいんだろー?見た目によらずシスコンだなーお前」
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