第二章「クルセイド編」
閑話「コラボwith銀の守護騎士」その二
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の使う細剣よりも重いかもしれない。ちなみにエレギオは依頼人が傍にいるから安全のためにしていないだけでその銃剣の重量を生かした接近戦も得意なのだ。
「いや慣れてるじゃあ済まないですよ……」
そう呆れたようにクローゼは言った。無理も無い。エレギオは知らないが彼の持つ『ドラゴンソウル』は重量で言えば「赤い死神」と評された猟兵が使っていた重火力ブレードライフル『ベルゼルガー』に並ぶほどの物である。そんな物を片手で振り回せる人は普通はいない。唯エレギオが初めてライフルに触れたのは4歳の時でその時から長い年月練習を積み重ねてきている以上、才能と言う言葉では評されたくない複雑な心も持つのがエレギオ・ツァーライトと言う男である。
「……でもやっぱり」
「ん、どうした?」
「あ、なんでもないです」
「そうか? なら良いんだが……」
エレギオは特にクローゼを気にした様子も無くスタスタと歩いて行った。それを見てクローゼはホッとして溜息をついた。流石に本音を面と向かって言うのは失礼だと思ったからだ。
やっぱりケイジの方が強い
彼女はそう言おうとしたのである。
エレギオなら笑って受け流したであろうが。そんなことは彼自身一番良く知っている訳だし。
だがクローゼにはやっぱりそれを面と向かって言うのは躊躇われただけの話である。
「おーいクローゼー、何ボサッとしてるんだー? 置いてくぞー」
「あ、ちょっと!? 待ってくださーい!」
エレギオがケイジより弱くても良い、とは思う。見つけて貰えたら底からはクローゼとケイジの問題だ。エレギオからしたらそれは他人事でしかないしそもそも一介の傭兵とお姫様では立場が違う所か最も遠い存在であると言っても過言ではない。この一件が終わればそれで接点は消える。エレギオもそれが分かっているからなのかクローゼに王宮の中のことを質問したりはしなかった。
だがクローゼは
(どうしてあれ程の実力者が傭兵なんかやっているの?)
気にする必要は無い。無いはずだ。なのにクローゼの頭の中からその疑問は浮かんだまま消えようとしなかった。
−−−−−−−−
「やれやれ……中々めぼしい情報にはありつけませんなぁ」
夜、事務所のテーブルに頬杖を着きながらエレギオはそう一人呟いた。『天上眼』を使えばいかなる幻術だろうと霧を払って真実を見る事ができる。強度も何も関係ない。そういう能力なのだ。
だが当然の事ながら効果範囲と言うのが存在する。その範囲外の事は生身であろうとエレギオが探知する事はできない。そしてケイジと思しき反応はリベールの何処を歩いてもなかった。
「こりゃあリベール国外のセンが強いな……」
普通の相
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