九十 めぐりあい
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「我々火の国としては、木ノ葉の里の復興を全力で支援する」
急を要する会議。
木ノ葉隠れの里が壊滅した件で即刻開かれた会議は、火の国の大名はもちろん、木ノ葉隠れの相談役に加え、ダンゾウ・自来也・奈良シカクといった錚々たる面子が揃っている。
表向き木ノ葉隠れを案じて討論するその裏側では、陰謀が渦巻いているのを大名達は誰一人推し量ることができないまま、会議は進行していた。
「まずは予算を組んで…」「他国との緊張を…」と今後の方針を取り決めるざわめきを押し退けるように、ダンゾウがぴしゃりと言い放つ。
「それより先にやることがあるであろう」
静かな声量だが、あれだけ騒がしかった会議に、静寂と緊張が一気に奔った。
「新たな火影を誰にするか、だ」
(―――きた)
志村ダンゾウの言葉に周囲の者達が皆、心の中で固唾を飲む。
そんな張り詰める緊張を物ともせず、否、空気を読まずに、火の国の大名は呑気に扇子で仰ぎながら口を開いた。
「綱手が復帰するのを待てばよいではないかえ?」
「大名さま…綱手は現在行方不明です。襲撃の際に瓦礫に埋もれたか…生死は定かではありませぬ。行方が分からぬのでは里の方針もうまく決めかねますのでな…」
状況を把握できていない呑気な大名に、木ノ葉の里の相談役が丁寧に説明を返す。
だがその説明には、五代目火影でありながら木ノ葉の壊滅を防げなかった綱手への毒が暗に含まれていた。
「なれば今度こそ、自来也!おぬしに決まりじゃ」
ぱんっ、と膝を打った大名の視線が意気揚々と自来也に向けられる。
大名の期待に満ちた眼差しとダンゾウの苛立ちが募る視線を一身に受け、自来也は引き攣った笑みを浮かべた。
「何度も言っておるが、わしは火影のガラじゃ…」
「第一、奴には大蛇丸を引き入れた疑いがある」
毎回の断り文句を口にする自来也の返答に割って入ったダンゾウが、すかさず問題点を掲げる。
木ノ葉隠れを襲撃したペイン六道。応戦した波風ナルがペインと共に里から離れてから暫くして、戦場跡に現れたのは死んだはずの自来也と里のお尋ね者である大蛇丸。
自来也の生還に喜んだのも束の間、まさかの仇敵の登場に木ノ葉の忍び達は動揺が隠せなかった。
自来也の弁護があっても未だ猶、大蛇丸には疑惑の目が向けられている。
「だから何度も説明しておるだろう!大蛇丸はわしの窮地を救ってくれた!アイツがいなければ今頃わしは雨隠れの里の海の藻屑になっておる」
「だとしても奴が“木ノ葉崩し”の首謀者であることに変わりはない」
ダンゾウの正論に、自来也は一瞬、言葉に詰まる。
そこを、忍びの闇と称される男が見逃すはずがなかった。
一気に畳み掛ける。
「里に仇なす抜け忍
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