第八十三話 回廊ひのきしんその二十四
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「そうなのね」
「はい、そうですね」
「わかってるじゃない」
「いや、僕かなり顔に出る方ってことで」
「態度にも出てるしね」
「喜怒哀楽が凄い出てるって言われます」
「ええ、出てるわ」
私が見てもです。
「相当にね」
「それでわかるらしくて」
「嫌われるのね」
「好きな場合もです」
「そうなの」
「ただわかってくれない人もおられるみたいで」
「こんなにはっきりしてるのに?」
喜怒哀楽全てがです。
「わからない人いるの」
「好きだと思っても」
「新一君が好きな人ってわかりやすいわよ」
こんなにわかりやすいことはない位です。
「本当にね」
「それがなんですよ」
「わからない人いるのね」
「困ったことに」
「誰かしら」
神殿の廊下を拭かせてもらいながら首を傾げさせてしまいました、三人共北の礼拝堂の前を過ぎて教祖殿に向かう廊下に入っています。
この廊下は少し坂になったところが二ヶ所あるので少し難所ですが。
「ここ乗り切ったら嬉しいんですよね」
「あっ、新一君もわかってるのね」
「拭かせてもらってますと」
つまり回廊ひのきしんをさせてもらっていると、というのです。
「やっぱりです」
「わかるでしょ」
「はい、ここが一番です」
「しんどいのよね」
「そうなんですよね」
一周させてもらおうと思うとです。
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