第三十三話 回り道を終えてその八
[8]前話 [2]次話
「そうだったのです」
「その通りね」
マーダッコも確かな声で頷いた。
「昨日まで友達って言って」
「自分が言った通りに相手が動いてです」
「それで自分が言われて都合が悪くなって切り捨てるのならね」
「何が友達か」
「そいつ絶対に信用出来ないわね」
「事実信用されていませんでした」
そうだったというのだ。
「そして誰からも見捨てられ」
「野垂れ死にかしら」
「そうなりました」
「まあそうなるわね」
マーダッコは冷たい声で述べた。
「本当にね」
「自業自得ですね」
「ええ」
その通りだというのだった。
「本当にね」
「そう思いますね、今は」
「あたいもね」
「私もです」
話すインサーン自身もだった。
「その様に」
「そうよね」
「都合がいい時だけ友達か」
「違うわよ」
「絶対に」
はっきりと言い切った。
「そう思う他ないですね」
「ええ、そんな奴ジャークマターにも入れたくないわ」
「かつては能力さえあればよかったが」
イカーゲンも言ってきた。
「今はな」
「とてもね」
「そんな奴はだ」
それこそとだ、マーダッコに話した。
「加えたくない」
「全くよね」
「何時裏切るか」
それこそというのだ。
「わかったものではない」
「だからね」
「絶対にだ」
それこそというのだ。
「そんな奴とわかればな」
「何もしたくない」
絶対にというのだ。
「あたいだってね」
「仲間にもしたくなくてな」
「関わることもよ」
「したくなくなるな」
「そうした考えになっているわ」
「まさにダグデド達だな」
ククルーガが言って来た。
「それなら」
「そうよね」
マーダッコもその通りだと頷いた。
「あたいもそう思うわ」
「全くだな」
「ええ、ダグデド達もそうでね」
「今話している連中もな」
「友達なんてね」
それこそというのだ。
「なれないわ」
「そうだよな」
「そりゃ誰だって駄目な部分はあるわよ」
「俺達にしてもな」
「けれどね」
それでもとだ、さらに言うのだった。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ