暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第222話:悪魔の取引
[1/7]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
未来とエルフナインを守る為、1人ベルゼバブと戦っていた翼。ベルゼバブ特有の魔法である空間を繋ぎ死角から攻撃を仕掛けてくる相手に翻弄され、危うい所まで追い詰められていた彼女だったが、寸でのところで間に合ったアリスにより窮地を脱した。
そして参戦したアリスは、以前から細々と作り続けていた自身の為のファウストローブを纏い、翼と入れ替わる様にしてベルゼバブとの戦いに臨んだ。
「ハァァッ!」
輝彦や、彼女が生身で戦う時に使うハーメルケインは横笛の先端に刃が取り付けられたような、剣と言うよりは柄の短い槍の様な形状の武器。だがファウストローブのスペルキャスターとなる際にその形状を大きく変え、刀身が長くなりより攻撃力が増した形状となっていた。片刃の長剣にフルートの様な横笛を合体させたような形状と言えば分かりやすいだろうか。
アリスはその剣としての役割を強くしたハーメルケインを用いてベルゼバブに斬りかかった。
放たれる銀の刃による斬撃。ベルゼバブはそれを自身の剣で受け止め、踏ん張り逆に彼女を押し返そうとした。
「ぬっ! くぅ……まさか、お前がファウストローブまで纏うとは……。だがそのローブ、性能としてはあまり強くはなさそうだな!」
「ぐっ!?」
ベルゼバブは気合一つで逆にアリスを振り払った。それは彼の見解が正しい事を何よりも雄弁に物語っている。
それもその筈で、アリスが纏うハーメルンの笛のファウストローブはそこまで強い力を持ってはいない。使っている聖遺物のハーメルンの笛の殆どは輝彦が使うハーメルケインの素材として使ってしまっていて、アリスの手元に残っていたのは端材程度でしかない。
アリスはそんな僅かな素材を、独自の技術でファウストローブを形成できるくらいにまで磨き上げてしまったが、逆に言ってしまえばそれが限界。最低限の防御力と身体能力のアシストが出来る程度の性能でしかなく、それこそ幹部クラスの魔法使いを真正面から相手にするにはどうしても能力不足と言う印象が否めなかった。
だがベルゼバブも、翼達も知る由は無かった。アリスが纏うハーメルンの笛のファウストローブの真骨頂は、純粋な戦闘力にはないという事を。
「そうですね……確かに、このローブは決して戦闘力が高いとは言えません。私自身、積極的に前に出て戦うのはあまり得意ではありませんし。……ですが!」
一旦ベルゼバブから距離を取ったアリスは、錬金術による光弾を無数に放ち牽制する。直接狙いをつけている攻撃ではないとベルゼバブ自身も理解しているのか、得意の空間魔法で光弾をあらぬところに繋げる様な事もしない。
「そんな目くらましで!」
構わず突撃してくるベルゼバブ。そのまま一気に接近し、刺突を放とうと弓を引く様に剣を持つ手を後ろに引いた。
その瞬
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ