第22話:霧の中の試練
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!ネタが古いのよ!」
マシカルのファイアーとブーバーのほのおのパンチでスリーパーを追っ払ったが、その隙にルカリオがマシカルを誘拐してしまう。
「な!?ちょ!放せ!放しなさいよぉー!」
「しまった!マシカル!マシカル待てぇー!」
慌ててルカリオを追うグートミューティヒだったが、まるでルカリオを庇う様に霧が更に濃くなった。
「クソ!何だこの霧は!?」
そして……グートミューティヒはとうとうマシカルを誘拐したルカリオを見失った。
「やられた!呪文詠唱の時間を稼ぐと約束しておきながら……くっ!自分が情けない!」
仕方なく熟睡中のアムの許に戻ろうとするグートミューティヒだったが、ラムパルドやスリーパーと戦っていた筈のムウマとブーバーが戻って来て、
「すまない……ルカリオを取り逃がした……」
まるでグートミューティヒを誘導するかの様な動作を行った。
「ん?こっち?そっちに何かあるのか?」
そのまま……ムウマ達に導かれる様に霧の中へと消えていくグートミューティヒであった。
マシカルがルカリオに誘拐されている間、ずーーーーーと熟睡していたアムが目を覚ますと……
「……ここ……何処……」
どうやら、アムは闘技場に連行された様だ。
「……何だろう……物凄く嫌な予感がするんですけど……」
そうこうしている内に、反対側の入場口が開き、そこからは見慣れたくは無いけど見慣れてしまった不?戴天の仇敵達の姿があった。
「な!?……マドノ!?」
アムは慌ててグートミューティヒに訊ねる。
「おい!糞男……」
だが、誰もいなかった……
「誰も……いない……」
そんなアムの背中を襲おうとマドノ達が駆け出した。
「いやぁー!」
「げ!?」
アムは慌ててマドノ達の攻撃を避けるも、しつこいマドノ達の猛攻との距離を思う様に広げられずに歯噛みする。
「ちょっと!?これを、うわぁ!?1人で、ちょ!?停まれよお前ら!」
が、マドノは即座に反論する。
「そう言うテメェだって、今の今まで俺達人間様に同じ事をしてきただろうが?」
今のアムにとって、その言葉は罪悪感を刺激する図星だった。
「た……確かに、私達魔王軍はあんた達人間共を下に見て、偉そうに弄び殺して来たわ―――」
「だからこそ、俺達の様な真面目にモンスターを狩って経験値稼ぎをする善人が必要なんだろうが」
「く!」
アムはぐうの音も出ず歯噛みした。
(魔王……今日ほどアンタの選民詐欺を恨んだ事は無いわ!)
一方その頃、マシカルは炎の音で目を覚ました。
(アレ?……私は確か……)
辺りを見回すマシカルだったが、そこにはもうルカリオの姿は無かった。
「こんな所に置き去りにされた……て事?」
「キャァーーーーー!」
突然の悲鳴に慌てて周囲を見回すマシカル。
「何!?何が遭った
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