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新オズのかかし
第二幕その一

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                第二幕  いざ出発
 皆は魔法使いが戻って来るまでの間エメラルドの都で使節団の準備を進めました、そして遊びもしましたが。
 野球をした後で、です。ドロシーは白地に赤と青のユニフォーム姿でかかしにこんなことを言いました。
「足長おじさんともお会いするけれど」
「あの紳士の人ともね」
「奥さんといつも幸せに過ごされているのよね」
「ジュディさんとね」
「あの人はね」 
 ドロシーはそのジュディのこともお話しました。
「孤児院からよ」
「アメリカのだね」
「そう、援助を受けてね」
「今結婚しているご主人の」
「そうして大学に行って」
 そのうえでというのです。
「学んだけれど体育もね」
「していたね」
「バスケットボールもしていたのよ」
 こちらのスポーツもというのです。
「それで野球観戦もね」
「していたね」
「私が最初にオズの国に来た時よりも」
「同じか少し前の頃だね」
「その頃にね」
 まさにというのです。
「大学生で」
「素敵なキャンバスライフを過ごしていたのよね」
 ベッツイがこう言いました。
「そうだったわね」
「そうそう、あの頃も懐かしいわ」
「ドロシーはそうなのね」
「ええ、ただカンサスはね」
 ドロシーが暮らしていた場所はといいますと。
「大平原で何もなくて」
「ジュディさんは都会におられたわね」
 トロットも言ってきました。
「農園にも行っていたけれど」
「ニューヨークにも行っていたわね」
「そこがドロシーと違うわね」
「同じアメリカでもね」 
 同じ頃か少し前のです。
「全然違ったわね」
「そうだったね、僕達はずっと大平原の中にいて」
 トトも言ってきました、ユニフォームを着られる人は皆着ていて白地に赤と青のものに白地で濃紺と赤があるものと二つのチームのそれに別れています。
「そしてね」
「暮らしていて学校にもね」
「通っていなかったね」
「言葉は自分達で学んでいたわ」
「おじさんおばさんが教えてくれたね」
「そうだったね」
「大学なんてね」
 それこそというのです。
「何処にあるのかさえね」
「知らなかったね」
「そうしたところがあるって聞いていたけれど」
「通うとかね」
「想像もしなかったわ」
 そうだったというのです。
「本当にね」
「そうだったわね」
「大学で学んでスポーツを楽しむ」
「そんな生活はね」
 そうしたものはといいますと。
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