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卒業式の最後に教室にクラス全員が集まって、河道屋先生からお別れの言葉があって、終わる時
「宮川君 江州さん 香月さん 立って ーーーー この3人は、皆とは違う中学に進みます。この河道屋クラスで一緒に勉強したということだけは確かなのだから、それぞれの道は違う過程だけど、いつまでも連絡を取り合って仲間で居てネ」と、赤い瞳で話し終わっていた。
私は、確かに合格していたのだ。自分でも、信じられなかったのだけど、算数も国語もスラスラと書けて、理科社会も塾でやったことが問題にも出て、終わった時も割と出来たと思っていた。私は、自分でも怖いぐらい運が良いのだ。神様が私に違う道を歩まそうとしているのだと思った。発表のあの日 合格したことがわかるとお母さんは大騒ぎで、塾にもお礼に行って、塾長からも奇跡に近いと驚かれていて、その帰りには、お母さんは、お祝いだと お寿司だのメロンだのを買って帰ってきたのだ。そして、私の姿を見るや抱き付いてきて
「水澄 やっぱり 私の娘だよねー 頑張ったね ありがとう」と、私は、その時、これで良かったんだと実感していた。
宮川君 江州さんは教育大付属に揃って合格していて、おそらく 二人の仲は続くのだろうけど、私と翔琉の仲はどうなって行くのだろうという一抹の不安はあったのだ。
その日、翔琉君と別れる時 「ねぇ 明日 ウチに来ない? しばらく 会えんよーになるかも知れんしー 私 スパゲティ程度なら作れるから お昼に・・・」
「そーだな 水澄の手料理かー 行くよ」
彼は10時頃、訪ねてきた。お母さんとお父さんは仕事だし、お兄ちゃんは春の新人戦が近いからと練習に出て行って、私以外は誰も居ないのだ。だから・・・私は決心していたのだ。
初めて、私の部屋に彼を招き入れた。机の前には、あの時もらったテープをファイルに挟んで貼ってあって、その他には、夏に福井に行った時の翔琉との海での水着姿のツーショトの写真と石川佳純さんの卓球の写真が飾ってあった。
「ふ〜ん 女の子の部屋かー 花柄のカーテンに なんだ この ドラ猫のぬいぐるみは」と、ベッドの上の猫の抱き枕に興味があったみたい。
「やーだぁー いつも 一緒に寝てるんだからー」
「ふ〜ん 一緒にねー ・・・ あっ 俺との写真」
「そーよ 大切な想い出なんだからー 水着だけどね」
「そーなんだ やっぱり 水澄のおっぱい プルンと可愛いね」
「やーだぁー すけべー そこに興味あるのかよー」と、私は彼の肩を叩いていたが・・・
「翔琉・・・私のこと忘れちゃぁ嫌よー」と、カーテンを閉めた後、私は 着ていたピンクのTシャツとスカートをベッドの横で脱ぎ去って、前に買ったサクランボ柄でパステルグリーンのブラとショーツのままに・・・なって
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